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事故に遭ってました。22 ページ23

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「 よぉ、A 」



あたしはAに毎日話しかけ、ずっと隣に居た。

そのせいか…



「 あっ、幸希ちゃ……ゆっちゃん…! 」



「 ゆっちゃん? 」



「 う、うん!昨日いい感じのニックネームが思いついてさ…! 」



ゆっちゃん、とニックネームで呼んでもらえるようになった。



「 ゆっちゃん…か 」



初めてかもしれない、ニックネームで呼んでもらうの。

あたしは思わず笑みを浮かべ、Aの頭を撫でた。



「 ゆっちゃん、いいね 」



するとAは嬉しそうに笑った。



△▼△



ゆっちゃんと呼んでもらえるようになってから何ヶ月か過ぎた頃。

4時限目の授業中にふと思ったことがあった。



「 ( Aに…あたしが友達になろうとした理由、言った方がいいのかな ) 」



誰かに必要とされたいが為に、あたしはAに声をかけた。

こんな理由で友達になって良かったのか?

あたしはこの日までずっと悩んでいた。



「 ( でも…そのこと話したら前みたいに… ) 」



見捨てられちゃうかもしれない。



「 ( いや、Aはそんなヤツじゃないはず…! ) 」



あたしが心の中でそう決心したその時、授業終了のチャイムが鳴った。

まともに礼もせず、あたしはAの元へ向かう。



「 A、今日はパンでも買って屋上で食べよーよ 」



「 うん…! 」



屋上なら、意外と人も少ないし……話をするには丁度いいだろう。



あたしとAは購買でパンを買い、屋上へ向かった。

階段を上がり、扉を開けると…青い空が広がる静かな屋上。

なんで人が居ないのかが不思議。


あたし達は屋上の周りを囲う金網の近くに座り、パンを食べ始めた。

数秒後には忘れてしまうであろう、どうでもいい話をしながら食べ進めること10分弱。

パンが入っていた袋をまとめていたその時、あたしは立ち上がりAに言った。



「 A、あんたに言っておきたいことがあるんだ 」







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朱桜馨(プロフ) - 頑張れ主人公ちゃん…!!赤葦…!!更新、楽しみに待ってます…!! (2020年11月18日 20時) (レス) id: e0ab5d8073 (このIDを非表示/違反報告)
もた(プロフ) - 葉月蛍夏さん» 閲覧&コメントありがとうございます…♪そう言っていただけると、とても励みになります(*`・ω・´)期待にお応えできるよう、これからも更新頑張りますね…!! (2017年11月5日 15時) (レス) id: c17bc93c23 (このIDを非表示/違反報告)
葉月蛍夏 - コメント失礼します!作品読ませていただきました。毎日楽しんで読ませていただいてます!これからも無理せず頑張ってください!応援しています。 (2017年10月31日 19時) (レス) id: 83664c9b54 (このIDを非表示/違反報告)
もた(プロフ) - せんべいさん» 閲覧&コメントありがとうございます♪ご期待に添えられるようなお話になるよう、頑張りますね…! (2017年9月19日 3時) (レス) id: c17bc93c23 (このIDを非表示/違反報告)
もた(プロフ) - ウピルさん» 閲覧&コメントありがとうございます!ゆっちゃんの恋編…良いですね…!新作としてか、またはこの小説でちらっと出てくるのか…まだ分かりませんが検討してみますね♪ (2017年9月19日 3時) (レス) id: c17bc93c23 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もた | 作成日時:2017年9月6日 0時

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