奪え！4 ページ4
轟「いいから」
「いやいやいや大丈夫大丈夫！」
轟「最後まで手伝う」
「いやほんと大丈夫なんで！！うん！だからプリント返して！」
私のせいなのに、誰かに手伝ってもらうのは申し訳ないんだよう！
教室を出た瞬間「俺も手伝う」と轟君が言って、プリントを半分以上取られた。
あまりに速すぎる行動だったため、ワンテンポ反応が遅れた。今喋ったのは誰か、なぜプリントが一瞬で半分以上減ったのか分からなかった。速すぎて。
「あのね轟君！ここまで運んできてもらったのはとっっっても感謝してるよ！」
轟「おう」
「だからここまでいいから！プリント返して！」
ここまで、というのは私達が今言い合いしている場所のことで。
轟「逆にここまで来たなら最後まで手伝わせてくれよ」
そう、ここは職員室の前である。
私が職員室の扉の前に立ち、轟君を入らせないようにしている。ここまで焦っている理由は1つ、相澤先生が怖いからだ。
轟君にその事を言っても「そんな簡単に除籍処分になるはずないだろ」と、返された。
分かってないな轟君！あの人ならやりかねないんだって！
プリントを奪い返そうと背伸びをして手を伸ばす。しかし身長差が激しく、轟君もプリントを上にあげているので、ジャンプしてやっと少し触れることが出来るくらいだ。
轟「ほら、あと少しだ頑張れ」
「あーッ！ムカつくー！！」
このっ、あとちょっとで届きそうで届かないっていうもどかしさ！それと轟君の煽り！凄いイライラするよね！！
女子とは思えない呻き声を出しているが、それどころではない。このプリントに私の人生かかってるから。
でも、どんなにがんばってもやっぱり届かない。もうこれは無理だと諦めた私は
「…えいっ！」
轟君の肘にチョップした。届かないのなら、プリントを支えている腕自体をを下ろせばいい。これは膝カックンならぬ肘カックンである。
轟「あっ」
轟君からプリントが離れた。
やった！見事作戦は成こu「ﾊﾞｻﾊﾞｻﾊﾞｻｯ」…？
「……あれ？」
いつの間にか足元に何十枚ものプリントが散乱していた。恐る恐る轟君の手元を見ると、…何も持っていない。
「…そこまで考えてなかった」
轟「拾うか」
「ごめんねありがとう」
自分のアホさに泣きそうになった。
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氷櫻姫 - すごく面白いです！続きが楽しみです！待ってます！ (2021年6月24日 7時) (
レス) id: 09458e0b0e (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 凄く面白いです！！続きが凄く気になります！！ (2020年4月17日 23時) (レス) id: e88d06d936 (このIDを非表示/違反報告)
hay(プロフ) - 海月さん» ありがとうございます！2年前ですけど、また見ていってください！ (2020年3月16日 15時) (レス) id: 039c85b1ad (このIDを非表示/違反報告)
hay(プロフ) - 風鈴さん» 2年前…ありがとうございます今から更新します笑 (2020年3月16日 15時) (レス) id: 039c85b1ad (このIDを非表示/違反報告)
海月 - 続きすごい気になります！頑張って下さい (2018年8月19日 12時) (レス) id: 73a3d9ce80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hay | 作成日時：2018年1月4日 19時
