全力で、逃げろ！【ヒロアカ】 (ページ33)

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逃げろ！33 ページ33

「来ちゃった…」

真っ白なリムジンに乗せられ、連れられてきたのは和風がモチーフのとんでもない豪邸だった。轟君の家以上のでかさだなこれ…

麗日「ひゃー！すんごいね！」

「ホントだよ…ってお茶子ちゃん！？」

私の家にお茶子ちゃん1人を残したまま行くわけにはいかずに帰ってもらおうと頼んだら、久保田さんが「私がお送りいたします。急に訪ねたてしまった挙句、ご用事まで先延ばしにしていただけたので、せめてものお礼です」と言っていたので、お言葉に甘えた。

「あれ？！家まで送ってもらえるんじゃ…」

麗日「いやーそれがね、久保田さんに「よろしければお茶でも」って言われたんよー」

さっきまであんなにお菓子とかジュース飲んでたのに、まだ食べるんだ…

久保田「ご案内いたします」

久保田さんに付いていき、えっと…名前なんだっけ。あっ麗様？のいる場所まで向かう。
それにしても廊下だけで時代を感じさせるような、まさに和風な家造りだ。木の香りがして心地いい。

久保田「失礼します麗様。A様をお連れいたしました」

？「どうぞ」

久保田さんが襖を開けると、私と同じくらいの年齢の、綺麗な着物を身にまとった少女が正座をして座っていた。
艶のある肌に白く長い髪、整った顔。そして大人の様な女性らしい雰囲気を漂わせていた。

麗「どうぞ、お座り下さいな」

「あっ…し、失礼します…」

場所が場所である。普段の様なだらしない座り方はせず、私とお茶子ちゃんは正座をして麗さんと向き合った。

麗「はじめましてAさん。私、天水麗と申します。…そちらの方は？」

麗日「！はじめまして！私はAちゃんの友達の麗日お茶子デス！」

麗「うふふ…そう緊張なさらずに」

最初はカチコチに緊張していた私達だったが、麗さんとしばらくお話していくうちに、徐々にそれはなくなっていった。