全力で、逃げろ！【ヒロアカ】 (ページ21)

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逃げろ！21 ページ21

「うぅ…酷いよう、まさかあの3人に裏切られるなんて！」

轟君に手を引っ張られながら私はどこかへ連行されている。しかもせこいことに、私はほんの少ししか浮いていないため、周りからはただ引きずられている人と認識されている。やる事きたないよお茶子ちゃん！！

3人とは駅で別れ、その直後に炙りにされるか氷結にされるかと思っていたが、どうやら違うみたいだ。…でも移動した場所で私の命が消されるのかもしれないけど…おそろし。

「と…轟君、一体何処へ？」

轟「俺の家」

あぁなるほど、確かに轟君の家でなら人一人消すくらいの証拠隠滅できるね………ん！？

「……いやあぁぁぁぁ！！まだ死にたくないよぉぉ！」

轟「？死なねぇよ」

いや轟君のせいだから！轟君のせいで死ぬんだからね私！
なんとかして逃げようといろいろ考えてみるが、考えている最中にもう轟君の家(私のお墓)に着いてしまった。

あ、すごっ広っデカ！私の家の何倍…いや、何十倍あるんだろう。

轟「いいかA、ここから俺に口裏合わせろ」

「え？」

轟「それができたらもう追いかけないし、蕎麦のことも許す」

なんと…！それだけで許してもらえるの！？
今まで私が謝ってきたあの努力は、一体何だったんだろうね。結構、いやかなり頑張ったんだけど。

…まぁ、それは置いといて。

何に口裏合わせるのかは分からないが、とりあえずそれだけで許してもらえるのなら、私は全力でやろう！
コクコクと頷くと轟君も頷き、ガラッと玄関の扉を開けた。

「…おわっ！？」

エ「遅かったじゃないか、焦凍」

目の前には仁王立ちしている轟君のお父さん、つまりNo.2ヒーローであるあのエンデヴァーが立っていた。あまりにも全体的に大迫力すぎて、思わず変な声で驚いてしまった。

轟「…チッ、連れてきたぞ」

…今舌打ちしたよね？ね？帰ってきて早々舌打ちされてますよお父さん。

エ「ほう……この娘が…」

顎に手を当て、私をじっと観察してくるエンデヴァー。ななななんですかっ、どうやって炙りにしてやろうかとか考えてるんですか！親子揃って怖いな！ほんとにもう！

エ「…まぁいい、とりあえず部屋に案内しよう」