全力で、逃げろ！【ヒロアカ】 (ページ14)

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逃げろ！14 ページ14

私が降りる駅までまだ着かない。

ただ、途中までの駅でかなりの人が降りたため席があくようになった。ずっと立ちっぱなしだったし、轟君に何度も追いかけられたから疲れた。だから私も座ろうと移動する。

ドンッ！！

「…おっ？」

歩き出した瞬間、顔のすぐ横に荒々しく手が置かれた。…あれだ、これがあの壁にドーンという憧れシチュエーションの壁ドンか。ファーストは轟君が良かったなぁ、なんて考えながら相手の顔を見る。

「きゃっ！貴方はっ…！」

そこには紅白のサラサラな髪に青と白の透き通るような瞳、顔立ちが綺麗に整っている私の大好きな轟君

…ではなく

可愛い顔をキリッとしたキメ顔で私を見つめるお茶子ちゃんが。

麗日「フッ…君の心を奪っちゃったかい？」

「お茶子先輩マジカッケーっす惚れたっす」

イケボを出そうとしているのか声が低い。でも普段あれだけ可愛い声だから、溢れ出す可愛さを抑えられてないね。残念！
そして私よりも背が低いから上目遣いになっててより可愛いくなってる。残念！

「…あれ、お茶子ちゃんってこっち方面だっけ？」

確かいつもなら、緑谷君や飯田君と歩いて帰ってたような…？なのにどうして電車に乗ってるんだろう。

麗日「あっ、えっと…気分で？かな…
それよりAちゃん、この後よかったら遊ご飯食べにいかない？」

「わーお放課後デートってやつだ」

麗日「デートなの！？」

家に帰ってもこの後特に用もないし…確か両親も帰りは遅くなるとか言ってたから、このままご飯食べていこうかな。

お茶子ちゃんに行くと伝えると喜んでくれた。
それもかなりオーバーに。ジャンプやガッツポーズまでするからまたも周りの人に見られ、2人して俯きながら謝った。