Story34 ページ34
秋になって千晃がライブのチケットを送ってきてくれた。
君に会うのは半年以上ぶりで
そのチケットを開けるまでにずいぶん時間がかかった。
私ってこんな弱い人間だったんだな
って冷静に考える。
千晃が用意してくれた席は
手を伸ばせば届くんじゃないかと思うほど
ステージに近い席だった。
≪今日ね、ここの席のチケット渡してるってにっしーには言ってないんだ。
ビックリするよきっと。≫
本番前に千晃から送られてきたメール。
君はどんな顔するかな。
こんな近くにいたら驚くだろうなって
思っているうちにステージは始まった。
久しぶりに見る君は
昔と何も変わらないあの顔で
キラキラと笑っていた。
声もとてもよくなった。
気付いたら涙が流れてて
君の顔見えなかったよ。
グループとしての演出で
女子メンバーと肩を組んだり
恋人同士のような振る舞いをしたり、
見に来てくれている皆に答えるように
大きく手をふって笑顔を振り撒いている君は
私のことには全く気づかなかった。
どっかで自信があった。
どんな人混みだろうと
君は私を見つけてくれるって。
ああ、こんなに遠くなってたんだ。
どんなに君が遠くても
もう恋人になれなくても
私がここにいるって
気づいてくれれば
ちょっとでも覚えててくれれば
それでいいと決めたはずなのに。
やっぱり私は
君の隣にいたいんだ。
その気持ちは消えないんだ。
ライブが終わって
千晃に楽屋に来てもいいと言われたけど
他のメンバー達に悪いし遠慮した。
千晃と真ちゃんは外まで出てきてくれて
少し話をしてた。
千晃が気を使ったんだろう、
しばらくすると君がやってきて。
"A！来てくれてたんだ！"
ああそうやって笑わないで。
決心が揺らぎそうになる。
「隆弘ほんとにかっこよかったよ。」
"ありがとう"
なんて照れる君は何も変わっていないのに。
これが最後だから。
自分に言い聞かせて
大好きな君に抱きついた。
隆「何、どうしたの？」
「私一生隆弘のファンでいるから」
そう言った。
君は驚いていたけど
何も言わず抱き締めてくれた。
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うらら - かっこいい。かっこよすぎて、しぬ。www (2016年6月16日 5時) (
レス) id: 2aaa6ea1ad (このIDを非表示/違反報告)
mosso(プロフ) - ありがとうございます。ぼちぼちになってしまいますががんばります。 (2016年6月5日 23時) (レス) id: bf0732ce1b (このIDを非表示/違反報告)
ナギサ(プロフ) - にっしーが、大好きで読んでてすごく楽しく続きが、楽しみです。頑張って下さい((o(^∇^)o)) (2016年6月5日 23時) (レス) id: 9d55638541 (このIDを非表示/違反報告)
いちえ(プロフ) - 更新、楽しみにしてます！ (2016年6月5日 20時) (レス) id: 2dd112bd43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mosso | 作成日時：2016年5月27日 10時
