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それから数日後、たまたま職員室前で鉢合わせて。
お互いに「あ、あの時のアイツ!」といった形で目が合えば、そこから仲良くなるまではあっという間だった。
1つ上の、重岡先輩。
部活は野球部で、別にそこまで強豪って訳でもないから、多分次の試合で引退が決まる、らしい。
「先輩とか俺、そういうキャラちゃうねん!」
なんて言うので、意地でも"重岡先輩"とは呼ばせてもらえず、最終的に"重岡くん"に落ち着いた。
もうすぐ引退なら…ということで、その日の野球部の練習に顔を出してみると、満面の笑みで「藤井ー!」と手を振られて、ちょっと恥ずかしかった。
そしてその後、夏休みに入ってすぐの頃に、野球部3年は引退を決めた。
「あ、藤井」
『重岡くん、今日も熱心っすね』
部活を引退した3年がやること。
それは受験勉強一択。
正直、重岡くんにはちゃらけたイメージがあって、さして勉強もしないタイプだろうと思っていたから、当時の俺は夏休みに毎日自習室に通う重岡くんにはかなり驚いた。
…そして、重岡くんがいるから、という理由で、受験生でもないのに毎日学校へ出向く俺の行動力にも。
「お前も偉いやん、まだ2年やのに…」
『最近親友に彼女できて、暇なんですよね』
「あぁ、、って、それで俺を穴埋め要因にすんなっ!(笑)」
『えー、相手してくださいよ(笑)』
こんなの口実だと、自分では多分もう気づいていた。
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ナ(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、初めまして。とても嬉しいコメントをありがとうございます!少しずつ更新していきますので、最後まで見守って頂けたら有難いです。 (2021年7月11日 23時) (レス) id: db537413ba (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - はじめまして!すごく面白いです。2人の柔らかい空気が伝わってきて読んでてほっこりします。続きも楽しみにしています♪ (2021年7月11日 1時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナ | 作成日時:2021年7月1日 16時