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彼女を起こさないようにそっとベッドから抜け出して、リビングの間接照明をつけていく。
時刻は深夜1時を回った頃。
"眠られへんなって思ってたとこ"
"なんかあった？"
藤井とのLINEは、基本俺がふっかけることが多くて。出張先の写真を送ったり、今電車で暇やから付き合って〜、だったり。
そんな絡みに嫌な顔ひとつせず(というのは、画面越しだから分からないものの)付き合ってくれる優しい後輩。
出かけませんか？という誘いも、藤井の友人が酔っ払って送ってきたものだったらしいし。
そんなわけで、向こうから連絡が来るのは少し珍しいことだった。
"俺も眠られへんくて"
"たまには俺の暇にも付き合ってくれへんかなって笑"
あまり見ない藤井の無邪気な面に、嬉しくなる。
ええけど、何話す？…と送ろうとして、打ち込んだ文章を消して、思い切って通話ボタンを押してみると、4コールほどで出てくれた。
『もしもし藤井？』
「もしもし…って、大丈夫なんすか？彼女さん起きません？」
『あー、うん、多分大丈夫やろ。俺そんな声デカないしな？』
「十分ハキハキしてると思うけど……」
『おい、先輩イジんな(笑)』
ソファに腰掛けて、ぼーっと天井を見つめながらスマホを耳に当てる。
多くの人が眠りについている時間。
やけに静かな空間で、藤井の声は電話越しに、俺の耳によく響いた。
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ナ(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、初めまして。とても嬉しいコメントをありがとうございます！少しずつ更新していきますので、最後まで見守って頂けたら有難いです。 (2021年7月11日 23時) (
レス) id: db537413ba (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - はじめまして！すごく面白いです。2人の柔らかい空気が伝わってきて読んでてほっこりします。続きも楽しみにしています♪ (2021年7月11日 1時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナ | 作成日時：2021年7月1日 16時
