【鬼滅の刃】何でもストレートに言っちゃう霞柱と鬼になっちゃった"元"継子の話【時透無一郎】 (ページ23)

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時透無一郎side

蝶屋敷を出て一直線に家に向かって走った。

あのときみたいに後悔だけはしたくない。

「はぁ、はぁ…Aっ」

家に着くなり家に飛び込んだ。

必死でAの姿を探すが見つからない。

「A、どこに行ったの…って手紙？」

ふと机の上を見ると丁寧に折り畳まれた手紙があった。

宛先は僕で送り主はAだった。

折り畳まれた紙を開いて中を見る。

そこには丁寧なAの字が並んでいた。

＿無一郎へ。

無一郎がこの手紙を読んでる頃にはもしかしたら私はもうこの世にはいないかもしれないね。

直接言うことは出来なかったけど手紙を書いておこうと思う。

無一郎、今まで本当にありがとう。

最初の頃は無一郎、全然素直になってくれなくて大変だったんだよ？

いつも勝手に心覗いてたけど。

でもね、時折素直になるところが本当に心臓に悪かったんだよ？

心臓口から飛び出そうになることだってあったし、顔から火が出そうになったことだってある。

本当に困らせられたよ。

時には鍛練で悔しい思いして泣いたことだってあった。

でも無一郎が"自信もって"って言ってくれて自信持てたよ。

いつも私を支えてくれた。

私が今雲柱という階級にいるのは無一郎のおかけだよ。

ありがとう。

童磨さんと戦ったときだって無一郎は後悔してたみたいだけど助けに来てくれて私、嬉しかったよ。

いつだって無一郎が助けてくれるから私は強くなれるんだって思ってる。

感謝してもしきれない。

今思えば鬼に家族を殺されて絶望してたあの日、無一郎に拾われたときから私は無一郎に恋に落ちてたんだ。

真っ直ぐでひたむきで優しくて。

そんな無一郎が大好きです。

恋仲になってからもいろいろお世話になっちゃったね。

いろんなこととか話とか馬鹿みたいなことできて本当に楽しかった。

私のドジで私、鬼になっちゃったりしてごめん。

心配かけてごめん。

でもそれも今日で終わるから安心して。

無一郎は私のことなんか引きずらずに幸せになってね。

本当に今までありがとう。

大好きです。

＿花雲A

読み終えると僕の目からは涙が溢れていた。

でも泣いている場合じゃない。

Aを探さないと…

まだ今なら間に合うかもしれない。

Aが行くならあの場所だろう。

僕は日輪刀と手紙を握りしめて家を飛び出した。

*
あ、なんかAが死ぬフラグ立ってるんですけど死にません。ご安心ください。もう一波乱起こす予定なので！