好きな人 ページ24
『好きな人いるんですか？』だなんて気さくに聞けるのは
空想の話であってそんなにスムーズに進むのならば
人生上手くいかないことなんてないだろう
いつものネガティブに入ろうとする脳内を切り替える
『観覧車とかいつぶりだろ〜』
「学生時代ぶりかもなぁ」
『本当そのぐらいだよ〜なかなか乗らないもんね〜』
最後に来たのはきっと友達か家族だ
異性ましてや好きな人となんて来たことがない
しばらくお互いがそれぞれ夜の景色を静かに眺めていたときに
ぽつり、ぽつりともしうささんは話し始めた
「今日、付き合ってくれて本当にありがとう」
「一日中楽しかった」
「きっとAちゃんが一緒だったからだね」なんてどうしてそんな期待させるような言場
恋愛でこんなに自分が浮き沈みするとは思わなかった
「好きな人とさ、」
そのキーワードにあからさまに反応して肩が揺れる
「好きな人と遊園地行ってみたかったんだよね」
なにそれ
「はしゃぎながら園内歩いてアトラクション乗って」
勘違いしないようにと止めていたストッパーが音を立てて揺れている
「観覧車乗ったりさ」
だから、と言いこちらを向きなおすもしうささん
「Aちゃんと来れて本当よかった」
「ずっとAちゃんのこと好きだった」
「推しとして。」
分かりきっていたじゃないか
所詮私たちは推しと配信者
ただし逆も然り
そんな期待通りに事が進むわけなんかないんだから仕方ない
そう思っていても自分があまりにも惨めで
「でもね、」
「好きになっちゃったんだよね、人として」
音が外界の雑音が遮断される気分だった
声にならない声が喉からでた
「付き合ってくれませんか？」
はいという返事の代わりに差し出された手を握った
残念なことにこの期に及んで私の手は手汗だらけだった
彼の背後に光るイルミネーションも星も
全部が祝福しているようなそんな錯覚に陥る
ただ推し、及びたった今愛しの彼となった
もしうささんとコラボレーションされると流石に目がくらむ
まぶしぃっっっ
よろしくお願いしますと小さな声で応えた私に彼がくすっと笑って
それにつられて私も笑ってしまった
少し肌寒くなってきたこの季節に有難いことに
推しが私の彼氏になりました
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まゆ - いやーん、素敵な作品見つけちゃたわん。最近実況者系ハマってるのでありがたいです！！お体に気をつけて頑張って下さい！更新、待ってます！ (2022年8月29日 23時) (
レス) @page31 id: 6cc6990417 (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - ←待て待てこいつネタ書けないのか (2021年9月23日 22時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - Ame;さん» Ame;さんありがとうございます!!前作とも同時進行で更新していきます!!よろしくお願いします！！ (2021年8月28日 23時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
Ame;(プロフ) - 新作おめでとうございます！！前回に引き続き今回の作品も愛読させて頂きます……！！更新ふぁいとです^^ (2021年8月28日 16時) (レス) id: 977a73e9b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あぷる | 作成日時：2021年8月28日 14時
