25：合否 ページ28
個人的にはモルさんセーラー服派です。
＊＊＊＊
雄英高校入試から1週間。
まだ吐く息が白い2月の早朝、いつものコースをランニングして自宅へと戻る。
そろそろ、合否通知が来てもおかしくない時期だ。
「おはよー」
「おはようございます」
「ねえねえ、遥ちゃん雄英受けたんでしょ？もう結果きた？どうだった！？」
教室に入るや否や、挨拶さえ省略して友人から問われる。
1週間前、入試が終わった直後から繰り返される話題である。友人は自分の合否結果よりも私の合否結果が気になるらしい。
「まだ来ていませんよ…そろそろとは思いますが」
「言うて、まあ受かってるよね〜。なんたって私らの遥ちゃんだし！」
「そうそう。受かってなかったら殴り込みしよう」
……少々過激派ではあるが、いい友人たちだ。殴り込みはぜひやめていただきたい。
「そうだ、隣のクラスだったかな？推薦で雄英のヒーロー科受けた人いるらしいんだよねぇ」
「ふーん……あ、わかった、あの人でしょ、紅白の人。名前出てこないけど」
隣のクラスの、目立つ紅白の頭髪。ついぞ3年間同じクラスになることはなかったが、入学当初からいろいろと話題になっていた人。
―――曰く、眉目秀麗である。
―――曰く、強力な個性をもつ。
―――曰く、No.2ヒーロー「エンデヴァー」の息子である。
.
.
.
「ただい、」
「遥、遥！雄英から通知来てたわよ！！部屋に置いてあるから、早く開けてらっしゃい！！」
非常にそわそわした母に出迎えられた。6年前もこの状態だった気がする。
そのときは鋼兄さんの帰りを待たず(待ちきれず)に、母が開封してしまったのだけれど。今回はなんとか耐えたようだ。
「……本当に合否通知なのかしら」
目の前の封筒には、不自然な膨らみ。書類の束だろうか……とりあえず開封すると、中には1枚の紙と、小型の機械。
首を傾げながらも機械を封筒から出した瞬間、映像が写し出された。
『−私が投影された！！！』
No.1ヒーロー、オールマイトだ。……オールマイト？雄英勤めではなかったはずだけれど。
『この春から雄英に勤めることが決まってね！こうして私が結果を伝えているんだ。
さて、挨拶はこのくらいにして、赤獅少女の試験結果を伝えよう！！』
やれることはやったつもりでいたが、いざ発表されるとなると少し体が強張る。短く息を吐き、映像を見つめた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 831人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らべんだー - いつも楽しませていただいてます！アリババ君は出てくるのでしょうか、、出てきてほしい！です！ (2020年5月6日 1時) (
レス) id: e9a4cf0eda (このIDを非表示/違反報告)
AYAAYA(プロフ) - 握力で測定器へし折りそうだねー (2019年6月22日 17時) (レス) id: df90ade64c (このIDを非表示/違反報告)
李鈴(プロフ) - あぁぁ、最っ高！こういうの欲しかったんです！ありがとうございます(><) (2019年2月12日 9時) (レス) id: ff3f8f1243 (このIDを非表示/違反報告)
操菜 荘椏(プロフ) - 続きが気になります！頑張ってください！ (2019年1月8日 22時) (レス) id: 973a3c6c76 (このIDを非表示/違反報告)
やっかちゃん(プロフ) - 夢小説読みまくった私にとってはそんなに違和感は感じないですが、作者さんの好きな風に書くものですから、今考えてるという案で全然問題ないと思いますよ！最後に、ヒロアカの推し全く一緒でした嬉しいですいつも楽しく読んでます更新楽しみにしてますね！ (2018年11月6日 23時) (レス) id: 37cb2170f5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：灰猫 | 作成日時：2017年8月28日 6時
