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庭先での出来事を話すと、母は包丁を落としそうになったり、味噌汁を吹きこぼれさせたりと慌てていた。
そんな状態で、
「遥。お母さん今からご馳走作るわ」
なんて言い出すから、普通でいいと念を押してキッチンから出た。
＊＊＊
手洗いうがいをし、ふと洗面台の鏡を見る。
映っていたのは、赤い髪と特徴的な目元の、自分の姿。
でも、何か違う。違う。
『赤獅 遥』じゃ、ない。
「モルジアナ…」
するりと口から出た遥で、なんとなく全て解った気がした。
――私はファナリス。
――私の個性は、ファナリス。
――モルジアナは、私の前世。
「なんで…？」
何に対する「なんで」かは自分でもわからない。ファナリスという力を得たことか、「モルジアナ」として生きた前世を思い出したことか。
ここには、ルフの概念も、魔法も金属器もない。
あるのは、進んだ科学技術と、多種多様な個性。
「…でも、ここにこうしているのだから…何か私がするべきことがあるのかしら」
そう呟いて、終わりの見えない思考を無理矢理断ち切る。
そうだ。前世を思い出したからと言って今の生活は変わらないし、そもそも世界が違う。あちらで培った常識はこちらでは非常識かもしれない。
ならば。
「…今までどおり、生活しましょう」
あんまり難しい言葉は使わないようにだけ、気を付けて。
一度深呼吸して、"ガシャーン"と、今度は皿を割ったような音がしたキッチンへ急いだ。
(お母さん落ち着いて…)
(うふふ、遥もお兄ちゃんと同じような個性ね〜)
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らべんだー - いつも楽しませていただいてます！アリババ君は出てくるのでしょうか、、出てきてほしい！です！ (2020年5月6日 1時) (
レス) id: e9a4cf0eda (このIDを非表示/違反報告)
AYAAYA(プロフ) - 握力で測定器へし折りそうだねー (2019年6月22日 17時) (レス) id: df90ade64c (このIDを非表示/違反報告)
李鈴(プロフ) - あぁぁ、最っ高！こういうの欲しかったんです！ありがとうございます(><) (2019年2月12日 9時) (レス) id: ff3f8f1243 (このIDを非表示/違反報告)
操菜 荘椏(プロフ) - 続きが気になります！頑張ってください！ (2019年1月8日 22時) (レス) id: 973a3c6c76 (このIDを非表示/違反報告)
やっかちゃん(プロフ) - 夢小説読みまくった私にとってはそんなに違和感は感じないですが、作者さんの好きな風に書くものですから、今考えてるという案で全然問題ないと思いますよ！最後に、ヒロアカの推し全く一緒でした嬉しいですいつも楽しく読んでます更新楽しみにしてますね！ (2018年11月6日 23時) (レス) id: 37cb2170f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灰猫 | 作成日時：2017年8月28日 6時
