【歌い手】車椅子歌い手3【男主】

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まふまふside





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水野A
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病室の前にAの名前が書かれたプレートがある



ここまで来たけど入っていいのかな。ドアをノックした方が…



それとも何も言わず帰った方がいいのかもしれない




でも、来たんだし…ドアノブに手をかけた時




さ「そんなこと言うなや！！」





さかたん…？さかたんの大きな声が聞こえた




何かに対して怒ってるのか？




その後もさかたんの話し声が聞こえる



『俺だって！一生懸命生きてるよ！………』





A…？Aにしては珍しく大きな声だ




俺は聞いた事のない、声



ここに俺は要らないな…




ふらふらしながら近くの椅子に座る




結局、何もできない…Aの異変に気づけなかったし…



Aの感情が溢れ出た声…俺じゃ頼れないの…？




もう、今日は帰ろうかな…





ーｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ



その時、病室のドアが開いた



少し涙ぐんださかたんが驚いた顔をしていた



さ「まふ！こんな近くにおったんか…」



ま「あーうん。あの、今日は……」



さ「お願いがあるんや！パソコン持ってへんか！？」




今日は帰ることを伝えようとしたとき、さかたんがバッと手を合わせ言った




…パソコン？一応どこに行っても仕事が出来るように持ってはいるけど、なんでだ？




ま「持ってるけど、なんで？」



さ「Aが、曲を作りたいらしいんや。1曲だけやけど…お願いや助けてやってくれ」



今度は頭を下げて、お願いしてくる




ま「やめてよ、そこまでしなくても…」



さ「Aのためなんや…」



ま「分かった…だから頭を上げて」



さ「そうか、ありがとう。じゃあ俺は、医者に許可をとってくるからAにわたしてくれんか？」



俺が渡すの…？少し考え、あることを俺はさかたんに言った




それに対してさかたんは



さ「…分かったわ」




納得のいかない顔をしながらもしぶしぶ承諾してくれた




さかたんは俺の考えていることが分かってくれているのかもしれない

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