第135話【服部平次と吸血鬼館】 ページ47
食堂で待っていても、旦那様はいっこうに現れない。長女の守与さんと次男の麻信さんも来てないし、また何か起こりそう。
外は雷が鳴っていて、ピカッと空が光ったと同時にひかるさんが叫んだ。
ひかる「い、今、窓に変な影が…」
『変な影？』
羽川さんと実那さんの後ろのカーテンを急いで開けると、窓の上から旦那様と思われる人が逆さになってこちらを覗いている。
岸治「まさか兄貴、本当に…」
瑠璃「きゅ、吸血鬼に…」
羽川「あ、ありえねぇよ…どーせロープか何かで逆さにぶら下がっているだけだろ…」
『とにかく早く確かめないと！』
鍵を開けて窓を開こうとすると、「どけっ！」と言われて横から羽川さんに押され、床に強く尻もちをついた。地味に痛い…
私を押し退けた羽川さんが窓を開くと、さっきまで見えていた旦那様がフッと上に消えてしまった。
こんなことが、人間にできるわけがない。きっとこれも何かトリックがあるはず。そしてもうひとつ気になることが…
実那「ちょ、ちょっとあれ…！」
実那さんが指差す先には大きな黒い鳥のようなものが空に羽ばたいて行った。
急いでベランダに出て辺りを見回しても、旦那様の姿は見当たらない。ただ雨が降ってきただけ。
コ「お、おい服部、何だアレ？」
平「と、鳥とちゃいますのん？」
コ「で、でも鳥にしちゃでかすぎるんじゃ…」
平「工藤！お前頭から血ィ出てるで！Aさんも肩から血が！」
『えっ⁉血⁉』
平次君に言われて見てみると、ジャケットの左肩部分に血が付いていた。
平「まさか咬まれたんとちゃうやろな⁉」
コ「何言ってんだ？ちょっと雨に濡れただけ…」
『いや、雨じゃない。上見て。』
食堂の上の階の屋根からベランダに血が滴り落ちている。
平「この上、部屋とかあるんか？」
執事「え、ええ。屋根裏に煙草部屋が…」
コナンくんと平次君と一緒に上の屋根裏に急いだ。煙草部屋には確か次男の麻信さんが…！
平次君が扉を開けて中に入ると、屋根裏の窓のところに麻信さんがもたれかかって血を流しているのを発見した。
平「アカン、頸動脈切られてもう死んどる。」
『血がまだ固まってないってことは、殺されてからあまり時間が経ってないってことか。』
コ「ん？この人、自分でナイフ握ってるぜ。」
ということは、何者かに襲われそうになって自ら命を絶ったか。もしくはその何者かがそう見せかけたのかのどちからだ。
第136話【服部平次と吸血鬼館】→←第134話【服部平次と吸血鬼館】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 229人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おひたし(プロフ) - ちー子さん» コメントありがとうございます。説明が不足して申し訳ありません。パスワードは半角小文字で英単語6文字を入力していただければ開くと思うのですが、どうしても開かない場合はまたご連絡ください。 (2019年12月15日 7時) (
レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
ちー子 - いつも楽しみに見てます。番外編のこと何ですがパスワードを入れても開かないですが、パスワードは入力の上のパスワードでいいんですよね。 (2019年12月15日 0時) (レス) id: e1506e4f67 (このIDを非表示/違反報告)
おひたし(プロフ) - かずささん» コメントありがとうございます！私も諸伏警部が大好きで、諸伏警部の作品が少ないのでこの話を書き始めたんです。楽しんでいただけて私としても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！最近忙しいので、更新はもうしばらくお待ちください… (2019年11月28日 10時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
かずさ(プロフ) - 諸伏警部大好きです！あまり諸伏警部落ちの作品がないのでこの作品を読めてとても嬉しいです！！更新されるのが楽しみです！応援しています！頑張ってください！！！ (2019年11月27日 0時) (レス) id: 189adfe0dc (このIDを非表示/違反報告)
名無し65455号(プロフ) - おひたしさん» はい！これからも五月雨でよろしくお願いします！ (2019年11月6日 19時) (レス) id: d7c3512a33 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おひたし | 作成日時：2019年11月4日 14時
