【名探偵コナン】諸伏家の嫁。３

第108話 ページ20

お兄ちゃんはいつもと同じ黒い服に黒いニット帽をかぶっている。それ以外の服ないのかな。


『ちょっとお兄ちゃん、入るならノックしてよね。』


赤「すまんな。どうやら気配を消すのが癖になってしまったようだ。」


気配を消すのが癖って、純真な警察官が聞いたら泥棒かストーカーかと思っちゃうよ。


隣に座っていた高明さんが立ち上がってお兄ちゃんに向かってペコリとお辞儀をした。


諸「初めまして。長野県警に勤めている諸伏高明と申します。Aさんとは結婚を前提にお付き合いさせていただいています。」


赤「Aの兄の赤井秀一です。FBIの捜査官をやってます。あなたのことはAからよく聞いていますよ。」


二人はお互いに挨拶した後に握手を交わした。イケメン二人が握手している姿はとってもかっこよくて、そのままガラスケースに納めておきたいくらい。


無事に挨拶が終わって一段落したところで、有希子様が紅茶を運んできてくださった。有希子様はすぐに帰ってしまったけど、紅茶はすごくおいしかった。


赤「昨日、仕事終わりに東京まで来て真純の面倒を見てくれていたそうですね。わざわざありがとうございます。」


諸「いえ、私も真純さんの容態が気になっていましたので、お気になさらないでください。」


赤「それから、あなた方長野県警が教えてくれたことをヒントに事件解決までたどり着きました。」


『昨日はずっとお兄ちゃんと一緒に事件の捜査をしていたんです。犯人逮捕をアシストしたのもお兄ちゃんです。』


諸「(電話越しに聞こえた声はやはりお兄様の声だったのか。)」


お兄ちゃんがFBIの凄腕スナイパーで、どのようにアシストしたのかを説明したら、高明さんはかなり驚いていた。


あの距離から犯人の銃を２つとも正確に撃ったんだもん、そりゃ驚くよね。隣で実際に見てた私もびっくりしたよ。


諸「お兄様は訳あって身を隠さなくてはならない状況にあるとAさんから聞きましたが、外出しても大丈夫なんですか？」


赤「大丈夫ですよ。有希子さんから教わった変装と、隣に住んでいる博士に作ってもらった変声機で普段は生活しています。」


『あ、そうだ。身を隠す理由について高明さんに説明してあげて。お兄ちゃんから話してもらうって約束してるの。』


赤「まあ待て。それを説明する前に話しておきたいことがあります。あなたの弟さんのことです。」

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赤井さんに敬語はなんか似合わない…

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