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「Aと朝一緒に出勤って新鮮だな」
『会社ついたら面倒くさそう』
「とうとう俺との噂が流れるな！！！」
『うるさ』
「てか携帯静かになったな？」
『ああ、ブロックした』
「え」
『え』
切り替えはやあ･･･って呟いて私の顔をまじまじ見た後にお花満開ですって勢いで笑うヨリ。あ、ちょっとかわいい。なんでそんな喜ぶのか分かんないけど。
「女の人ってそんな切り替え早いもんなのか？」
『さあ？まあ私みたいな人もいるよ』
「･･････もう好きじゃない？」
『好きだったなあって振り返れる心境』
「･･･ふーん、会社大丈夫？まだあと1ヵ月はこの企画あるよ」
『余裕』
「流石っす！！！！心配ご無用っすね！！」
あはは、朝からこんなに気分が良いのはヨリのおかげか。横に並んで歩いてるヨリを見上げる。私より全然身長高いはずなのに、私の歩幅に合わせて歩いてる。それが心地よくて、ベクちゃんとの事を考えずに済む。有難いなあ、
ヨリが心配してたように、まだベクちゃんの会社との企画は1ヵ月以上は続く。今回の企画は相当力を入れてるらしいから。でも、何も怖くない。
私の中にはもうベクちゃんとの何かは存在していないから。
冷淡なやつだって？あんなに、帰りを待っていたはずのベクちゃんを簡単によく捨てることができるなって？
簡単だよ、だって私が望んだことなんだから。
軽く羽織った上着のポケットに手を入れると、そこに入れていた携帯が振動する。その振動は着信を伝えるもので、何かと思って確認すればベクちゃんから。
カトクがあまりにも既読にならないから、ちょっとお馬鹿なベクちゃんでもブロックされたってすぐ分かったのかな？にしてもめんどくさいなあ、何を今頃こんなに必死になってるんだろうか、ベクちゃんは。
迷いなく着信拒否のマークをタップする。ベクちゃん、と表示された画面は閉じて元のホーム画面に戻る。付き合っていた頃に柄にもなくホーム画面にしていたベクちゃんとのセルカは、もう違うものに変わっていた。
「今度は電話だった？」
『うん』
「･･･なんかこんな事言うのもあれだけど」
『･･･何？』
「可哀想な人だな･･･元カレ」
『･･････』
「いや、っ気分悪くしたらごめん、」
可哀想な人、謝るヨリとは反対に、その一言に私は笑みを浮かべた。
『今まで私がかわいそうな人だった』
「え？」
『でも今は、』
ベクちゃんが可哀想な人なんて、滑稽だと思わない？
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りん(プロフ) - 百川さん出来れば、消さないで欲しいです。思い出の物とその時の気持ちを捨てるって難しいですね… (2020年2月6日 20時) (
レス) id: 1dd6c0734d (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 仕方ないです。少なくとも、時間がかかりますね。アイドルが結婚これは、永遠の課題。 (2020年1月19日 20時) (レス) id: 1dd6c0734d (このIDを非表示/違反報告)
かおる(プロフ) - すごく分かります！またお会いできることを願っております！ (2020年1月18日 23時) (レス) id: a54c710a34 (このIDを非表示/違反報告)
志乃(プロフ) - 来年の更新楽しみにしてます！ (2019年11月7日 1時) (レス) id: b8cc8aaaa6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - こんにちは。 来年まで楽しみにしています！ (2019年11月6日 8時) (レス) id: c3cca9217a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百川 | 作成日時：2019年4月14日 0時
