Another trip over the wall3[東京リベンジャーズ]

Certain way ページ1

しばらく、2人は無言でパフェを口に運ぶ。


店に流れるのは、クリスマスキャロル。
街はもうクリスマスに染まり始めていた。


しばらく続いた沈黙を先に破ったのは、彼だ。


「オマエさ、アレからどう？」

「おかげさまで、元気です。」

「自分のやりてーように、やれたか？」

「…はい。」


やりたいようにできたのは事実だが、それは結局悲しい結末になった。
実はまだ少し傷が癒えていない。
そんな私を青年はじっと見つめていた。


「…まぁ、全部が上手くいくとは限んねぇよな。」

「顔に出てましたか。」

「オマエわかりやすいからな。バカでも分かる。」


けどよ、と青年は続けた。

「失敗したら次に活かせばいーんだよ。1回で上手くいくことの方が少ねぇ。なんか小学校で先生がそう言ってた。」


この人と話していると、悩んでることの方がアホらしく感じてくる。
彼のおかげで、私は自分の正しいと信じる道をいけたのだ。


それから、彼とは色々な話をした。

私の旅の話…最も、彼はやっぱり何が起きたか理解できなかったようだけど。
東リべの話…あんなに場地そっくりな見た目をしておいて彼はドラケンに憧れているらしい。
話は弾みに弾んで、とうとう、そろそろ閉店です、と店員に声をかけられるまで話し込んでしまった。



少しゴネた彼を押し切り、私が全額お支払いして店を出る。

もう夜も更けて、街の灯りも少し減った。
1人で帰るには不安だなあ、と思っていると、


「パフェの礼だ。送ってやるよ。」


そう言われたので、私は有難く彼と一緒に帰ることにした。

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