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佐藤A、15歳。絶賛、お祭り満喫中。
顔には戦隊ヒーローのレッドのお面を掛け、両手にはチョコバナナ3本。
テキ屋のチョコバナナは、ジャンケンに勝てれば3本貰える。屋台のオヤジが如何にも馬鹿っぽかったので、パーを出したらあっさり勝ってしまった。
ジャンケン1回300円なので、正直勝たないと割に合わない。そんなことを考えながらチョコバナナを頬張る。
安っぽいチョコレートの甘さを感じながら歩いていると、反対側から見知った顔が歩いてきた。
「Aじゃん、やっほ」
「え?彼氏連れ?!」
名前を把握していないが、いつも一緒に学校に行ってる友人じゃないか!
彼氏いたのか…。この世界に来て初めて知った事実に、私は驚きを隠せない。
「そっちこそ、マイキーと一緒とかじゃなかったんだ」
「君までか、勘弁してよ…」
「なんか全力ではしゃいでる、みたいな格好してるね」
「悪かったわね…」
少々ぶすくれながら応える。なんだよ、マイキー見つけた途端逃げたくせに。
「夏休み前のA、すごく取り憑かれたみたいに勉強してたからな…とりあえず病んでないようで安心したよ」
まあ中の人が違うからなんだけどね。
そんなことより、彼氏さんがさっきから居場所がなさそうにしている。可哀想で仕方がない。
「そういえば今日、ドラケンは見たけどマイキーは見てないね…」
「へーそうなんだ。」
物語通り、別の場所に呼び出されている様だ。
本当にここに改変が起きてなくてよかった。
「リアクション薄いのな。まあいいや、チョコバナナ1本頂戴?」
勝ったんだからいいでしょ?とでも言わんばかりに笑顔でチョコバナナを奪い取る友人。
ニコニコ顔でチョコバナナを頬張る友人を睨みつけていると、今まで空気だった彼氏が声を発した。
「ねえ、なんか雨降ってきてない?」
時間だ。ヒナちゃんはタケミチとのシーンがあるから一旦放っておくとして、エマちゃんのストーカーをしなければならない。
着物が濡れる、と騒ぐ友人に、最近ヤンキーが多いから駐車場とかには近づかない方がいいよ、とだけ伝えて、私はエマちゃんを探しに走り出した。
3.→←Augus Third Conflict :Battle Hymn
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駅前でよく売ってるわらび餅(プロフ) - 作者の推しはマイキーとエマちゃんです。 (2021年9月4日 22時) (レス) id: d64e30d257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:駅前で売っているわらび餅 | 作成日時:2021年8月24日 18時