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朝ごはんを咀嚼しながら、今日の作戦を確認する。
現実に帰って漫画を読んだ時、大きく変わってしまっていたのはマイキー絡みの出来事であった。
解決するには、私が漫画を出来事通りにマイキーを動かせば良い。
正直、上手くいくかは定かではない。
何故なら…
ピーンポーン、とチャイムが鳴る。
まだ食事の途中だし、いつも行っている友人にせよこんな早くには尋ねてこない。
こんなタイミングで人の家のチャイムを鳴らすやつなんて、
「A〜、一緒に学校行こ♡」
人の家の玄関の扉を勝手に開けるようなやつなんて、
この男、佐野万次郎くらいだ。
天上天下唯我独尊、アルティメットマイペース野郎。
その日の気分で他人の学校へ乗り込んだり、色々なところをほっつき回る男が、私一人に御し切れるのか。
私は目玉焼きを口に咥えたまま、ゆーっくりとドアを閉めようとする。
その動きはすぐさま馬鹿力に阻まれた。
ここで対抗してしまうと、家のドアを壊される可能性があるので大人しく引く。
「酷いよ、A。ここ3日学校来てくれないし、家尋ねても俺が来たって分かった途端鍵かけちゃうし。」
だってそれ中身の人違うし。
私だって物語を元に直すという使命がなきゃ族の総長と登校だなんてごめんだもん。
君は不良の総長という肩書きがどれ程人をビビらせるか分かってるんですかねえ、と心でぶうたれながら、私は目玉焼きを口だけ動かして咀嚼する。
その間もマイキーは、
「ねぇねぇ早く〜」
なんて急かしてくる。勝手にドア開けて訪ねてきたんだからせめて大人しく待ってろよ。私は呆れるしかない。
ここで、救世主の声が聞こえる。
「おいマイキー、あまり佐藤さん困らせるんじゃねぇよ」
待ってました。東卍の良心、ドラケン君登場。
「ごめんな、佐藤さん。迷惑かけちまって。
でもこうなったら聞かねぇんだよこいつは…おいマイキー、大人しく待ってろ。」
ドラケン君が一声かけると、少し大人しくなるマイキー。ここは彼に準備が終わるまでマイキーをとりなしてもらおう。
「ありがとう、龍宮寺君。今準備するから待ってて。」
そう言って私は着替えるために自分の部屋へともどった。
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駅前でよく売ってるわらび餅(プロフ) - 作者の推しはマイキーとエマちゃんです。 (2021年9月4日 22時) (レス) id: d64e30d257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:駅前で売っているわらび餅 | 作成日時:2021年8月24日 18時