Another trip over the wall[東京リベンジャーズ] (ページ23)

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Again.2 ページ23

「あんた、なんで学校来なかったのよ昨日」

「え？そうだっけ」

「ほらやっぱり変なA」

友人は私の答えに納得してない様子で顔を顰めた。
が、そんなに彼女は私を深堀する気はないようで、別の話を始めた。

「まあいいや。昨日大変だったのよ、学校。あのマイキーが学校来るなりAはどこだ、って言って探し回ってさ。休みだって伝えたら家に行くって言い出して。誰かが慌てて龍宮寺君呼びに行って黙らせてくれたけれど…」

愛想笑いをしたいが頬が引き攣って出来ない。
知らない間にこちらは想像以上のカオスになっていた。
そういえば考えていなかったけれど、現実世界に私がいる間ってこっちの私はどうなっているんだろう。

「またなんか考え事してる。もうすぐ学こ…」

「どうしたの？」

友人が、急に静かになった。
訳を尋ねるが、彼女は黙って校門を指さすのみ。

不審に思って友人が指さす方向を見ると、

居る。奴が。マイキーが。

校門の前でバッチリ張っている。

「じゃあお先に！頑張れA！私は逃げる！」

「え、あ、ちょっと！」

友人は口を開いたかと思うと一目散に校門の向こうへと逃げてしまった。
友人改め、なんという薄情者。

つまり私は1人校門を通過しなければならない。
そんなことをすれば張ってるヤツに見つかってしまう。

原作を壊さないためにも、これ以上関わらない方が吉なのに。

走るか。

校門まであと50メートルほど。
行ける。

私はクラウチングスタートの姿勢をとると、
一気に校門まで駆け抜けた。

が、すぐに左腕を掴まれた。

「だからなんで逃げようとするんだよ」

私は一生で一番、自分が運動音痴であることを恨んだ。