26：朝 ページ26
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悟との談話から一夜明けた今朝、事前に頼んでおいた仕事服が無事に届いたのでそれを纏い、部屋を出る。朝食は面倒くさいからパスした。そういえばあの事件以来悠仁の飯を食べてない。朝は一緒に食べるのが俺達の習慣で、悠仁の作る飯は正直どんな店で食べる飯よりも上手い。ま、教えたのは俺なんだけどさ。
あーあ、アレが俺のスタミナ源なのに。明日から作ってもらお。
そんなことを思いながら、向かう先は悠仁の部屋。
「お、兄ちゃん。おはよ！」
「おはよう、ゆう……じ」
「？どったの？」
懐かしさを感じる黒の制服とうずまきのボタン。相変わらず陽だまりの天使のような笑顔の下に見えるのは赤いフード。多分、パーカー。いや、パーカーなんだけど。なんなら昨日サンプル見たばっかなんだけど。
それでもこれは……かわいすぎるだろ。罪だ、大罪だ…！
理解した。百聞は一見にしかずってのはこのことだ。無理だ、死ぬ、俺の弟かわいすぎる。クソ、センスいいなあの馬鹿目隠し。
「……制服…めちゃくちゃ似合ってる…」
「マジ？ありがと！兄ちゃんも服変えたんだ。似合ってんね！」
「……はぁぁぁ」
「え、嫌だった？ごめん！」
「違う、断じて違う。オマエのかわいさに悶えてただけ」
「カワイイ…？んー？兄ちゃんってたまに変なこと言うよな」
「いい子すぎる、かわいい」
「んはは、そんな抱きしめんで！」
思わず抱きしめてしまった。とはいえ、こういうことは昔からやってるし、お互い慣れてしまったから今更照れるなんてことはしない。
悠仁もノリノリで抱きしめ返してくれるし、時には悠仁の方から抱きついてくることだってある。もうね、ほんと天使。
「そういうのは他所でやってくれ」
「伏黒！おはよ！」
「照れんなよ、むっつりか」
「違います。朝から胃がもたれるのは勘弁なので」
朝から元気いっぱいの悠仁に対し、相変わらずの仏頂面が一周回って面白く見える。悠仁とは正反対の性格。けど、相性が悪いわけじゃなさそうだ。
このまま駄弁っててもよかったが、時間は止まってはくれないのでとりあえず3人で集合場所へ向かうことにした。
「集合場所ってどこ？」
「原宿」
「ん、了解」
「アンタ、知らずについてきてたんですか」
「知らないんじゃなくて覚えてねーの」
「同じでしょ」
「違いまーす。俺は不要な情報はリセットするだけですー」
「…子供」
「大人はいつだって子供に戻りてぇんだよ」
「ぶはっ」
「おい、悠仁。今のどこに笑う要素あった？あ？」
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朝茶(プロフ) - もぶさん» ありがとうございます！そう言っていただけるとますます頑張れます！これからもよろしくお願いいたします！！ (2022年9月19日 21時) (
レス) @page20 id: 6d4df1d25a (このIDを非表示/違反報告)
もぶ(プロフ) - この作品すごい好きです！更新頑張って下さい！！ (2022年9月19日 15時) (レス) @page19 id: 38a56b994f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無季 | 作成日時：2022年7月9日 21時
