21：夜蛾さん ページ21
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「遅かったな」
「意外と距離あること、忘れてました」
相変わらず変な趣味の人形を作っている夜蛾さん。今は学長をやってるらしい。出世したじゃん。つーか、髪伸ばしたんだ。坊主似合ってたのに。あと、そのグラサン何、ほんとにカタギの人？いや、この世界にいる時点でカタギではねぇな。
色々言いたいことはあるけど、10年ぶりの再会に免じて言わないでやろう。
「戻ってきたそうだな」
「まぁ、そう言っちゃったんで」
「…本当にいいのか」
「上の連中にとやかく言われるのは嫌ですけどね、仕方ないでしょ。"家族"の命がかかってるんだ」
「……そうか」
呪術師になることが嫌なわけじゃない。ただ上の追っかけが面倒くさいだけ。いや、ほんとマジで。超ウザいから、これ。
週一の面会に、身体や術式に少しでも変化があれば即報告、任務には常に上が派遣した監視役がつく。持ち物やプライベートにも干渉されるし、本当にクソだった。監視用のカメラをつけると言われたこともあったけど、流石にブチギレて
今思い出しても反吐が出るくらいキモい。よく耐えてたな、俺。
まあ、今は悠仁…というよりは、宿儺の器に夢中だろうから大丈夫だとは思うが、それこそ心配なのは悠仁だ。俺達があれだけ牽制しても、恐らく上は悠仁の命を狙う。それだけ宿儺は脅威ということ。
「例の"弟"か」
「えぇ、なんで覚えてんの」
「散々話してきたのは誰だ」
「……そうだっけ？」
そんなに話したっけ？何せ10年前だからなー。普通は覚えてないよな、うん。覚えてない覚えてない。
そうやって惚けていると、夜蛾さんは呆れたように「まぁいい」と息を吐いた。
「オマエは教師だったな」
「まぁ、一応」
「そこで、だ。一年の一般教養についてオマエにも一部受け持ってもらおうと思っている」
「…マジ？」
「"弟"を守りたいんだろう？」
それはそうだけど……いや、待てよ。ここで一年の授業を受け持つとなれば、必然的に悠仁といる時間が増える。任務も減る。あれ、めちゃくちゃいいじゃん。
「やります」
「…即答だな」
専門外もあるが、生徒は3人だけらしいし何とかなるだろ。
あと、どうやら夜蛾さんが上に直談判したらしく、一年の副担任も任されることになった。一応ブランクがあるからと、あくまでも教職の立場を優先させてくれたらしい。最高だよ夜蛾さん。
「おいA、何をしている」
「？これから悠仁来るんですよね？」
「そうだが…着替えは必要ないだろう」
「え？」
「ん？」
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朝茶(プロフ) - もぶさん» ありがとうございます！そう言っていただけるとますます頑張れます！これからもよろしくお願いいたします！！ (2022年9月19日 21時) (
レス) @page20 id: 6d4df1d25a (このIDを非表示/違反報告)
もぶ(プロフ) - この作品すごい好きです！更新頑張って下さい！！ (2022年9月19日 15時) (レス) @page19 id: 38a56b994f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無季 | 作成日時：2022年7月9日 21時
