Doctors-3JSB-GENE【４】

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涼太side







個室になっている宿直室を借りて


そこのベッドに腰かけて


吸入口をくわえている健兄。



２人だけの空間。



健兄が深く息を吸っているのが分かる。





使用後にマウスピースを拭いていると



「あぁ〜〜」っと声を漏らしながら


健兄はベッドに倒れこんだ。




シロップを飲んだものの


鼻水が少し治まった程度。



まだグズグズしているみたい。





寝る前にもう一度呼吸音だけ確認したくて


白衣のポケットから聴診器を取り出すと



健兄はそっぽを向いてしまった。



布団とシャツを捲って


背部から聴診し


前面は覆いかぶさるようにして行った。





涼太「ティッシュとゴミ箱はここに置いておくからね。電気も消すよ〜」



一度は電気のスイッチまで伸ばした手を戻して




小さな机の上に置かれた携帯も


枕元に置いてあげようと思って



健兄の傍まで戻ると



健兄の手が白衣の袖を掴んで離さない。





涼太「すぐ戻るからちょっと待ってて」



いつも使うブランケットを取りに行って


布団の上からさらにそのブランケットを掛けると



その端を掴んで安心したように眠りについた。





ゆっくり眠れるといいね。

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