【4部】ガーネットなのに砕けない

肝心の情報 ページ2

「………………。」

当然、目覚めはしない。金色に変色した髪は、更に色素が変化したのか自然の変化なのか、白髪が多い。閉じられた眼、痩せた体。しかし、確かにそれはキキの顔をしていた。

「キキ。」

こんな、簡単に、逢えてしまうのか？

「…………駆け寄ったりとか、しないんですね？」
「現実味が、無い。」
「ああ成程……11年間、探してたんですもんねぇ。しあも最後に見た姿は土手っ腹に穴ボコ開いた状態ですから……キツイですよねぇ。」
「あれは本当に、本物か？」
「さぁ？ 私達は、貴方の知るキキさんを知りません。あの人を、キキさんだと伝えられて護ってはいますけれど。同姓同名で容姿の似通った別人かもしれませんね？」

医療機器は脈拍のテンポで永遠と音を鳴らす。俺は、言いたい事をつらつらと、思い付いた物を言う事にした。

「妻が、出来た。」
「、ーーーーーー。」

「俺には勿体無い理想の女で、可愛い娘も居る。徐倫と言うんだ、今度連れて来る。

……アヴドゥルはエジプトに帰って元の生活。

ポルナレフはホル・ホースと組んで…………今は、イタリアだ。財団員として仕事をして貰っている。

イギーはじじいに飼われちゃいるが、飼い犬って感じじゃねぇし、寿命って奴を知らねぇみてぇだ。規格外だな。

肝心のじじいイギーと違って……結構ヨボヨボでな。でも、お前の事は忘れてねぇみたいでな、時々話す。

そうだ、花京院に一言言ってやってくれ……。お前の幻覚か見えるだの何だのほざいて、酒を浴びてるんだ。信じられるか？ あの花京院が、だ！

俺は、海洋冒険家なんて呼ばれてる。SPW財団の仕事もしながら、忙しいが、これで結構楽しい。目覚めたら、リハビリも兼ねて、海を泳ごう。

だから、…………………、いや、

お前、一体今迄何してやがった！」

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