向かいはクマさん (ページ18)

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ロクジュウハチページ18

、

「あれ、Aと大我？」

ふとコンビニの方から声がして
振り返ると翔太がコンビニの袋をぶら下げて
入り口近くにいた。

「やべ」

と翔太がチラッと後ろを振り返ると

「おまた、せ」

コンビニから慎太郎くんが出てきて

ばっちり、目があった。

「翔太と慎太郎って仲良いのー？」

大我くんは普通に翔太に話しかける。

「あ、ああ。慎太郎くんの担当美容師なんだけど
普通に意気投合して仲良くなったんだよ」

翔太はこの状況に気まずさを感じて
大我くんと話しながらもチラチラと私の方を見てくる。

「へえー！世間狭いねほんと」

俺らが職場が向かいなのも驚いたのにねぇ、

と大我くんは私に話を振ってくるから
コクコクと頷くしかできない。

だって、慎太郎くんの視線はずっと私のままで
少し怒ったようにも取れる。

と、思いきや視線が大我くんに移る。

「２人は？なんの帰り？」

「んー？慎太郎に関係ある？」

たまたま仕事帰りに会っただけなのに
大我くんははぐらかさそうとするから

『たまたま、帰りが一緒だったんだよ』

私は慌てて理由を説明するも

「…今日も残業したんだ？」

慎太郎くんは余計に怒った様子で
再び私へと視線を戻した。