北家に居候する事になりました【稲荷崎】

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「Aちゃん酷いやん…俺の乙女心弄ぶなんて…」






次の休み時間
頬に書いてあるのが侑だった事に気づいた治君は今、私の目の前で半ベソかきながら立っている





「俺クラスの皆んなにからかわれて泣きそうや」

「ごめんて…ってか私の名前書いたら周りに変な誤解されるよ？」

「別にええよ誤解されても」

「何言ってんの…」

「おっサムこんなとこおったんか」




廊下で話し込んでる私達を見つけた侑君がこちらに向かってきた




「ゲッ！ツム…」





咄嗟に頬を隠す治君を見る限りまだ頬の奴侑君に見られてないんだな




「なんや頬なんか押さえて」

「別になんもないわ」

「なんもないなら押さえる必要ないやろ」

「ちょっやめや」




頑なに頬を隠す治君に侑君は無理矢理手を剥がし、頬の字を見た途端顔がニヤけた




「サム…そんなに俺の事好きやったんか」

「ちゃうわ！これは事故や俺が書いたんちゃう」

「照れんでもええって」

「だからちゃうって！」





恥ずかしそうな治君と嬉しそうな侑君




うん…仲良いのは分かった
なんか私空気みたいだし信介の所行こっと
まだ名前書いてもらう目的果たせてないし




私は双子を置いて信介の所向かった









「信介〜」

「A？どうしたん」

「今クラスで名前書くの流行ってて信介にも書いてほしくて」

「名前？…あぁ治見たいに書けばええんやな？」




既に手の甲に書いてある治って字を見て理解した信介は、私のもう片方の手の甲に信介とかいた





「これでええんか？」

「うん！わーいありがと！」

「これ何の意味があるん？」



信介に少女漫画の話してもあんま分かってくれなさそうだな。とりま友達の印とかでも言っとこ



「これはねずっと仲良しになるおまじないみたいなもん！」

「そうか」





名前を書いてもらい有頂天になってるのも束の間




放課後
偶然部活に行こうとしてる信介と3年生のバレー部らしき人達に会った


そしてそのバレー部らしき人達の頬には信介と言う文字



「えっ信介これどう言う事？」



信介に頬の事を聞くと仲良しのおまじないやろ？と言ってきた


確かに言った

そして間に受けて書く信介も可愛いすぎるけど…！


けど！



「信介の浮気者ぉ！」


私は半ベソかいて学校からでた





「…なんでや？」

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