6 ページ6
「まあ、そーゆーワケだから 私はここを去るよ。」
『えッ、行っちゃうんですか？』
「当然だろう。ここにいて何の意味がある。
ここで時間を潰すより『新しい家を探す』
それに尽力した方が効率が良いとは思わないか？」
いや、思うが。
確かにそうだが。
『私がこの家に引っ越したから別の所へ行かせる』というのは気が引けるというものだ。
いや、遅かれ早かれどこかへ行っただろうが。
……とにかく、移動させるのは申し訳ない。
『……じゃあ 吉良さん、一緒に住みませんか？』
「……は？」
吉良さんは目を丸くした。
「キミ、話聞いてたのか？
誰も幽霊が出る、なんてウワサを立てない 私だけの結界がある部屋が欲しいんだぞ。
ここはスデに一種の心霊スポットとして扱われているし ましてや人間の女と同居？
ふざけてんじゃあないぞ。殺されたいのか。」
『背骨に氷をつめられた気分』とは 正にこの事だろう。
ゾッとする。
へたなホラー映画より よっぽど怖い。
しかし、こんなのでヘコたれてるようじゃあ駄目だ。
『私が住んでいればウワサなんてそのうち消えると思いますッ
部屋もあげますし、なにより移動させるのは申し訳ないです！』
「…………」
なにか考えるようなポーズのまま、吉良さんは黙ってしまった。
そして数秒後、口を開けてこう言った。
「……『絶対』だからな。」
吉良さんは 同居を選んでくれたらしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 33人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
森(プロフ) - 推しの命は私の命さん» 本当ですか！ディ・モールト嬉しいです！ デQ面白いのでぜひッ！ コメントグラッツェ！！ (12月21日 10時) (
レス) @page9 id: 3d0e2fd390 (このIDを非表示/違反報告)
推しの命は私の命 - デットマンズQは読んだことないけど読んでみようと思いましたッグラッツェです！ (12月21日 7時) (レス) @page9 id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
森(プロフ) - ぬうさん» 好みの作品でしたらディ・モールト良かったです!!作ってよかったッ コメントグラッツェ!! (7月21日 19時) (レス) @page1 id: b727b9485d (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - 初見です。めっちゃ好みの作品ですｯｯｯｯお星様押させてもらいます (7月21日 19時) (レス) @page1 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
森(プロフ) - 鮭ぴちさん» それが本当に3万なんですよね……楽しくお読み頂けたなら幸いですッ いつもコメント ディ・モールトグラッツェ!! (7月20日 12時) (レス) id: b727b9485d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：森 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/morisann1/
作成日時：2023年7月19日 8時
