『逆』高校デビューは失敗に終わった。

「すごい勢いだな」 ページ5

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がたん、とその人は席を立ち上がってわたしの元へ。








森本「おれっ、森本慎太郎！てかなんでそんな見た目なの！？」









急に直球で聞いてくる。



なんだなんだ。デリカシーなさすぎるだろ。と言いたげな視線が森本くんに集まった。





わたしは怪訝な表情を浮かべて、森本くんを見つめる。




すると、渡辺先生が大きい声で突っ込んだ。









渡辺「森本先に自己紹介すんな！宮近が困ってんだろ！」





そう言われて、森本くんが宮近くんに謝る。








森本「あ！ごめんちゃか！」





ちゃ、ちゃか…？









宮近「急にあだ名つけちゃうスタイルなんすね！宮近海斗です！よろしく！」







森本くんから急に振られて焦りながらさっさと自己紹介を終える宮近くん。



ちゃか、はみやちかからだったのか。私もそう呼ぼう。









目黒「目黒蓮です。よろしく」





その後ろの席の目黒蓮くんも静かに自己紹介を終える。





そして、まだかまだかと待ちわびていた森本くんが、自己紹介の番になった。






森本「もー言ったけど、森本慎太郎です！！仲良くしてね！！」







元気よくそう言うと周りを見渡してよろしく！と言う。



周りのみんなは顔を引きつらせながら笑顔で会釈した。





あーあー、入学早々引かれちゃって。(あんたが言う？)







森本「で、この後なにすんの？」




？「おい！」



渡辺「うーん、まあ早速席替えとか？」




？「早速すぎるししかも俺自己紹介まだしてねえよ！！」






森本「いや〜、いじりやすいね」



？「え待って初対面でそんないじんの！？心の準備してなかったわ」






その会話にクスッと周りが微笑む。



彼は気を取り直して笑顔を作ると元気よく言った。





吉澤「吉澤閑也です！よろしくー！」








全員の自己紹介が終わると、もうＨＲが終わる１０分前だった。





渡辺「んじゃー終わろ…、」



？「遅れました！」






終わろうとした渡辺先生。そのとき、ガランと勢い良くドアが開く。





渡辺「おー阿部。どしたん遅いな」



阿部「入試のことで呼び出されて……」


渡辺「入試満点の天才児はお前だったのね。あ、自己紹介して」





え、入試満点…？



クラスが騒がしくなる。




阿部「阿部亮平です。よろしく！」




あまり変わりのない挨拶を聞かされて、拍手をする。





個性が激しい。
騒がしいクラスになりそうだな。









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