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episode2 ページ2

「ねぇ〜志摩!しましーま、どんな子だろうね!」


何度この話題を聞いただろうか。目的地まで10分ちょいだと言うのにもう既に片手で数える回数では無い
志摩は返事をすることすら放棄しているが伊吹がそれを気にする様子もさらさらない



「あ、志摩ちゃんそこ右」



角を曲がって車を停める、目的地に到着しました。と無機質な声が車内に響く。も辺りに待っている人の姿は無い
見回してみてもなんて言うか、大学生の方が多い気がする




「おい伊吹場所合ってんだろうな」

「うん、ここのはずなんだけど…って、あれ!」



志摩は伊吹が勢いよく指を指した先を見る。そこにいるのは男子大学生数人組で、和気あいあいと話をしているだけ__




「どうみても男だろ」

「そっちじゃないってば!ほら、真ん中辺りにさ」




囲まれている真ん中に確かに人がいる。あまりにも伊吹がうるさいものだから覗き込んでみればそこには女性が一人座っていて、でも会話の中心という様子ではなかった。俯きがちでなんていうか絡まれてるのほうがしっくりくる

ぺらぺらと桔梗から貰った資料を手繰れば顔は容姿は当てはまっている




「写真も一致、よし行け」




ゴーの合図を出せば伊吹はすっ飛んでいって「ごめんごめん待った?」なんて声が聞こえてきた


彼女は伊吹をじっと見つめてから「待ちましたよ!寂しかったです…」と伊吹の差し出した手を握り唖然とする男らの間をぬけてこちらに歩いてくる


伊吹のニヤケた面がイラッとした

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作者名:あぶく | 作成日時:2024年3月27日 7時

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