＊Each of Days＊ (ページ16)

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冷めた料理と…１.@恋しくてページ16

よく行く居酒屋で智くんと向かい合って座る。

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智「なんだよA。
顔ニヤケすぎ。」

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もう冷めてしまった料理に

ぬるくなって炭酸の抜けかけたビール。

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A「翔さん。カッコ良かったね！」

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クスクスッと笑って冷めた料理を口にする。

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智「そりゃ確かにさっきの翔くんはちょっとカッコ良かったけどさ…。」

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でもニヤケすぎだろ？って口を尖らせて拗ねる智くん。

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智くんとご飯を食べに出るのは珍しい事ではないけど

私とご飯を食べる時に智くんが翔さんを誘うのは

すごく珍しい事で。

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そしたら少し遅れて来た翔さんが

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翔「アイツがまた合コンに連れて行かれてた…」

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ってくらーい顔をしながら来たから(笑)

もうここはね？
彼女さんを迎えに行くしかないでしょ？って話になって。

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智「翔くんやっぱり今ちゃんと２人で話す時なんじゃない？」

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そう言って翔さんの腕をぐぃっと引っ張って立ち上がった智くん。

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でもさすがに彼女の合コン会場に翔くんがいきなり行くワケには行かないよなって

私が迎えに行く事になったんだけど。

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A「まさか翔さんがあんなに堂々と
『コレオレのだから。』なんて言うと思わなかったもんね。」

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やっぱりクスクスッと笑いながら

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A「……かっこよかった。」

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もう１度ポツンと呟いた。

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智「だから。翔くんの事ばっかかっこよかったって言い過ぎだろ？
やっぱもう翔くんとのご飯誘わない。」

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相変わらず口を尖らせたまま

冷めた煮魚をお箸でツンツンつつきながら

智くんが私をチラリと見上げた。