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翌日――――
蘭にはどうだった？と聞かれたが下見はバッチリなこととちゃんと新一くんにはデートの極意仕込んでおいたから大丈夫だよ！と答えたんだけどそうじゃないと言われてしまったが……
放課後、園子と喫茶店ポアロに入る。事務所の一階だし、何よりメニューが充実してて美味しいんだ。
「それで？園子が蘭じゃなくて、私を誘うなんてめずらしいよね」
「まあね。色々話を聞きたいことがあるし」
「聞きたいこと？」
注文したアイスコーヒーにミルクやガムシロを入れて飲む。うん。いつもと同じで美味しい。
「…………ぶっちゃけ、Aは新一君のことどうおもってるの？」
「ともだち」
即答するが、園子は変な顔をする。
「あんたさ、最近新一君と一緒にいることが多いじゃない？いつも2人で帰ってるし……」
そうだったかな？とふと考える。新一くんが警察に呼ばれて事件現場に行くのになぜか巻き込まれているだけなんだけど、周りからはそうには見えないんだろう……
園子にはちゃんと巻き込まれるだけだからと言うが納得できない顔をしている。
「……新一君とトロピカルランドにデートしたって聞いたよ？」
「あれは、今週行く蘭とのデートの下見だもん。デートじゃない」
「ふーん。そのブレスレット、新一君のプレゼントでしょ？」
どきり。
やっぱり恋愛マスター園子(A命名)だわ。完璧に見破られている……。これはデートの下見のお礼にもらったんだ。それ以上の意味なんか無いんだよと言うが、園子はいまだに納得していない顔をしている。
「それに――――新一くんは蘭が好きなんだよ。それは変わらないものだから――」
「…………そんなの分からないよ。蘭はね、新一君とあんたのこと応援してるんだよ。私だって最初は蘭と新一君のことを応援してたからさ、あんたの気持ちは分かる。ただ人の気持ちは変わることだってあるんだよ。蘭の気持ち、新一くんの気持ち、それからA、自分の気持ちをちゃんと考えなきゃダメよ！じゃないと――――――いつか後悔するんだから」
園子の真剣な言葉にうなずく。
「ありがとう。園子」
「いいってことよ。ただ自分の気持ちが分かったらちゃんと報告すること！分かった！？」
そして、運命の歯車が回り始める――――
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作者名：久春 | 作成日時：2023年11月23日 12時
