【工藤新一夢】もう一度あなたに 2 (ページ29)

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side story　月光事件ページ29

※コナンくん一切出てこないため注意！
※キャラ崩壊注意！

「あそうけいじぃ？」

世間はゴールデンウィークの真っ最中。そんな
中、ドッドッドッとエンジン音を響かせながらある島に向かっている。霧が濃く、周りの景色が全然見えない。船の前方にはこれから向かう島が黒く小さく見えている。
潮のにおいを感じながら私はおじさんから預かった封筒をあける。

次の満月の夜月影島で再び
影が消え始める調査されたし麻生圭二

新聞紙の切り抜きをつなぎ合わせた怪しい手紙……。それをしげしげみていたら、急に横から手紙を取られた。
その人は私から奪い取った手紙を一通り流し読みして、上記の言葉。

「んもう！いきなり手紙とらないでよ！松(・)田(・)さ(・)ん(・)」
隣に立つ天パグラサン男に文句を言うが、本人はまったく動じない。そんな様子にむっとしていると松田さんの反対側からケラケラ笑い声。

「ちょっと！萩(・)原(・)さ(・)ん(・)！なんで笑ってんのよ！」
「ごめんごめん。なんか2人のやりとりがかわいらしくって……」
笑いすぎて目尻に薄く涙をためている。そこまで笑う！？
「ハギ、笑いすぎだ。それより、A。これはどういうことだ？」
松田さんは萩原さんをこづいている。イテッとか聞こえたが、松田さんはグラサンの奥にある目でこっちを睨みつけてるみたい……。……私は今回の旅のいきさつを2人に話す――――

おととい、おじさん宛に電話がかかってきたがただごとのようではない。
『満月まであと２日……依頼料50万、すでに振り込んだ、必ず来い……』
「ちょっとあんた……いったい？」
『月影島の麻生圭二』
それだけを言って電話は切れてしまった。
その後事務所の通帳を確かめたらきっかり50万振り込みされていたようだ。そのため調査に乗り出すつもりだったんだが――――

「けっこんしきぃ！？」
再度松田さんの大きな声が船中に響く。
「そー！友人の結婚式に呼ばれていたのを忘れてたみたい。でも、50万ちゃんと振り込まれていた訳でしょ？知らんぷりするわけにもいかず……」
「なるほど。おやっさんに会いに行くオマエに話がまわってきたわけだな」
「うん。せっかくのゴールデンウィークだからお父さんに会いに行くのについでで私が調査しようと思って！」