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とりあえず、コナンくんがその絵を見に行こうと誘う。
二千万の絵かあ……どんなのだろう。ピカソ……とか?ちょっとワクワクする。
「蘭、私たちも行こうよ!」
いまだに考え込んでいる蘭に声をかける。
「うん……ねえ、A……」
「んー?」
蘭は私を呼び止めて何か言おうとしているが言葉がうまく出てこない。どうしたんだろう…ここで蘭の異変にはじめて気づく。
「蘭?」
蘭に声をかけてみるが――――
「蘭姉ちゃん、Aねえちゃん。おじさんたちが呼んでるよ。行こう?」
コナンくんが玄関で声をかけてきた。
「ごめんA。なんでも無い。行こ!」
蘭はさっきまでとは違い明るい様子になり、玄関に向かう。蘭はなにかを隠している……そう思うが、蘭から言われない限りこちらから聞くのも野暮だしね。そう結論づけて、私も外に向かう。
小川さんが勤めている、米花総合病院にやってきた。大きな病院でびっくり。小川さんってやり手のお医者さんなのかな。おじさんも病院の広さにびっくりしていたら、看護師さんがアサガオの鉢植えを持ってきた。
「小川先生……今年も届きました。田中さんって方から……」
「今年もやはり来たか……」
なんと、現金やおもちゃだけでなく、アサガオまで2年前から届くようになったんだとか。ただアサガオは毎月ではなく、8/3に決まって届く。記念日や息子の誕生日じゃないか聞くが、心当たりがまるでないと小川さんは首を捻っている。
「ねえ、蘭。アサガオの花言葉ってなんだっけ?」
「……………………」
アサガオの花言葉が気になって、蘭に聞くが反応がない。やっぱりなんかあったのかな?
「蘭?らーん!もしもーし?」
「えっ?A?どうしたの?」
「どうしたの?じゃないよ!何度も呼びかけたのに反応ないんだもん」
「ご、ごめん……考え事してた……」
「………………蘭。やっぱりなにかあっ「ほら、お父さんたち行っちゃうよ。置いてかれちゃうよ。A」」
蘭は私の話を遮るようにおじさんたちの方に向かって歩いていく。やっぱり変だ。なんか隠してる!
こりゃ
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作者名:久春 | 作成日時:2023年11月23日 12時