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コナンside
「ああ、オメーの言う通りだ」
オレは、蘭と遊園地で別れた後のことを語り出した。拳銃密輸の現場を見たこと、見つかって薬を飲まされたこと、身体が縮んだこと、博士に協力してもらっていること、あいつらの情報を得るために蘭の家に転がり込んだこと。Aは黙って全部オレの話を聞いていた。
「――ってなわけで、おっちゃんや蘭にはまだ内緒にしといてくれねーか。2人にまで危険な目にあわせられねー」
「そう……」
Aはスクっと立ち上がってこちらに向かってくる。そして…………
「このっ！大バカ探偵ッ！！！」
オレの頭にゲンコツを喰らわせた。
「いってぇー……」
頭がガンガンするが、Aは関係なく話し始める。
「いってぇーじゃないわよ！この大バカ！あんたがそうなったのは自業自得だけど、私はともかく蘭にまでいらない心配かけさすな！蘭、泣いてたのよ！？『あの時新一をちゃんと止めておけばよかったって』！バカバカ！あんぽんたん！ちゃーんと新一くんの声で蘭を安心させなさいよ！わかったの！？」
「ああ。この蝶ネクタイ型変声機で蘭に電話するよ」
若干涙目になりながら頭をさすり、Aに変声機を見せる。ふーん。と手に取りながら機械をみている。
「まっいっか。私も蘭やおじさんには内緒にしてあげるし、新一くんに協力するね！」
オレに文句を言って満足したのか上機嫌になり、ふんふんと鼻歌を歌っているのんきなやつ……
「なあ、A」
「んー？なに？」
「…………なんで、オレが工藤新一ってわかったんだ？」
その問いにあいつは満面の笑顔で――――――
「そんなのわかるに決まってるじゃん！私はずっと、高校生探偵の工藤新一をそばで見てきたんだよ？」
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作者名：久春 | 作成日時：2023年11月23日 12時
