6 ページ11
工藤邸――――――
蘭と新一くん家まで来たが、帰ってきていないのか真っ暗だ。ただ新一くんのことだ。疲れてグースカ寝てる可能性がある。
「A、入ってみる?」
蘭が不安そうな顔で聞く。
「そうしよ。そんでもし寝てたら蘭の空手で叩き起こしちゃお」
そんなこといいながら玄関の扉を開ける。
あれ?かぎあいてる……
「しんいちー、いるのー?もー、帰ってるんなら電話ぐらい出なさいよー!!鍵あけっぱなしよー!?」
「おじゃましまーす!」
書斎がある部屋でガタガタ音がする……。蘭と顔を見合わせて書斎に入る。
「あら、阿笠博士……」
「いやー……。久しぶりじゃのー。蘭くん、Aくん」
「こんばんは!博士!」
でもなんで博士がここに?珍しい……
蘭は久しぶりに入った書斎を珍しく見渡している。
「うわー!あいかわらずすごい本の数ねー……しかも推理小説ばかり……」
「あ、ああ……新一くんの父親は、世界的推理作家じゃからのー……」
「そうなの!!そしてすっごくカッコよくて!ダンディでー……!!」
「はいはい。そんなんだからAも新一と同じように推理バカになっちゃうのよ」
「私、あそこまで推理バカじゃないよー……」
蘭に呆れたように新一くんと同類扱いにされてしまい、しょんもり。そんな時――――
「うっせーなー……」
机の後ろから声が聞こえる。蘭が机に向かうのを博士はなぜか止めようとしていたが先に蘭が男の子を見つける。
「もー……。照れ屋さんねー……。コラ!こっち向きなさい!!」
そこにはメガネをかけた男の子――――
この子……なんとなく、本当になんとなくだけど昔の快斗に似てる……
「こ、この子……」
「ははは……」
「かわいい♡」
蘭がぎゅっとしてほおずりしているが、この子はなあんか嬉しそう……ムネが当たってんだな。えろガキ……
む。
「ねえ、博士?この子、ダ・レ?」
そんな様子に若干イラッとして博士に質問する。
「わ、わしの遠い親戚じゃ…………」
博士はオドオドしながら返事する。
「ふーん……」
なーんか怪しい…………
蘭はそんな私たちの様子に気づかず男の子に質問攻めをしている。小学一年生で名前は――――――
288人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:久春 | 作成日時:2023年11月23日 12時