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地上最強 29 ページ31

〜Side A〜

「沖田さん、沖田Aさーん。」

自分の名前が呼ばれて、やっと気づいた。
沖田、っていう名字にまだ慣れない。←
おかしいな。

診察室に入り、椅子に座るとちょっと吐き気が催した。
少しだからいいや、ほっとこう。

「おめでとうございます。おめでたですね。12週目ですよ。」

「え、あ・・・。」

デキちゃったんだ、赤ちゃん。
どうしよう、声が出ない。
なんでだろ、なんか分かんないよ。

そうか、ケンカしたからなんだ。
不安なのもそのせい。
私がちゃんと言っておけば、あんな事にならなかったのかな。

「どうしました?」

メガネをかけた女医さんが言う。
なんで出てるかわからない涙は、着物を濡らしていった。

「せ''ん''せ''ぇ''・・・・」

泣いた私を母親のように背中を撫でてくれた女医さん。
もう涙は止めようと思っても、どんどん出てくる。

喧嘩したこと。

もう2ヶ月以上あっていないこと。

この時期にデキたことが発覚して、どうすればいいかわかんない事。

そして、総悟とどうやって向き合えば良いのか。

「それは大変でしたね。で、その犯人はどうしたのです?」

「全員、蹴倒してきました。」

「でもすごいですね。なんでお腹をけられたのに流産しなかったんでしょう?普通なら流産するはず・・・。」

あぁ、それか。
私も自分でなんであのときかばったんだろうって、思った。

「なんか、こう、庇わなきゃって思ったんです。よく分からないけど。」

「あら、気づかないうちに母性本能が働いてたのね。」

うふふ、と女医さんが笑った。
母性本能、気づかないうちに働いてたんだ。

「エコー撮りましょうか。」

「はい。」

エコーを撮ってもらうと、小さいながらに生きている子供。
まだあんなに小さいのにな、って。
そう思うと、やっぱり泣けてきた。

「ぅ・・・・っ・・・・・。」

手で顔を隠してしまった。
これ以上みたら、私はきっと泣いてしまうから。

「大丈夫よ、ゆっくり見ましょうね。」

それだけ言うと、女医さんはエコーをやめて写真を焼いてくれると。
ダメだ、やっぱりなんかダメだ。
総悟がいないと、すごい怖いの。

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柊ミツバ(プロフ) - 黒狐さん» 閲覧ありがとうございます!テスト明けに更新しますよー! (2018年6月25日 23時) (レス) id: dc80ccd4d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐 - めっちゃ面白いです!更新、頑張ってください! (2018年6月25日 17時) (レス) id: ceb7e35640 (このIDを非表示/違反報告)
柊ミツバ(プロフ) - sakuraayaneさん» 面白いなんて・・・ありがとうございます!!これからもよろしくお願いいたします! (2018年6月4日 23時) (レス) id: dc80ccd4d2 (このIDを非表示/違反報告)
sakuraayane(プロフ) - いつも面白いお話をありがとうございます!早く次話を見たいです!いつもご苦労様です! (2018年6月4日 18時) (レス) id: 101c82a739 (このIDを非表示/違反報告)
柊ミツバ(プロフ) - みさっとさん» 閲覧ありがとうございます!リクエストがあれば何なりと! (2018年5月2日 23時) (レス) id: dc80ccd4d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊ミツバ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mitsuba0708/  
作成日時:2018年4月16日 20時

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