所詮は元ピンチサーバーです ページ4
部活動開始の15分前に私は既に部室に着き、ドリンクを用意する。濃すぎず、薄すぎない理想的なドリンク作りを目指して。
人によっては濃いのがいい、薄いのがいい、という部員もいるけれど言語道断。
『生意気な子にはお仕置きだべ』
「何の話だべや」
『ふぁっ!!?』
思わず漏れた変な悲鳴。後ろを振り返ると岩泉がけげんそうな顔でこちらを見ていた。
お仕置きだべ、なんて聞かれてたのだろうか。滅茶苦茶恥ずかしい。
『は、早いんですね、今日は。』
「おう。Aはいつも早いな」
『時間厳守ですので。』
ガチャガチャとスクイズボトルをカゴに入れ、ドリンクの素を用意しながら部室から出ていこうとする。
と、突然岩泉が声をかけてきた。
「少し早ぇから準備できたらタイジンしてくんねぇ?」
『タイジン?あー、二人一組になって練習するやつですか?構いやしませんが、私は所詮は元ピンチサーバーですよ?』
特にアンダーとか苦手中の苦手でいつもベンチでしたよ、と言うと岩泉は苦笑した。
『でも、上手い人とやると自分の技術向上に役立つかもですね。ぜひお願いします。』
バレーボールなんて、選手として一生やるつもりはないけれど。
ポジション?そんなの忘れました。→←ただのマネージャーですが?
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作者名:匿名 | 作成日時:2015年2月20日 14時