【DB/ゴクウブラック】取り憑かれた正義Part1

思考 ページ5

あれから数分が経った

私はずっと考えていた

得体の知らぬ者に抱き抱えられ、今は大空を飛んでいる明らかに非現実的な状況の中だというのに
震えもしない、驚きもしない
私は何故こんなにも冷静なのか

そんなことよりもなぜ、私を連れていくのか
どこに連れていくというのか
…ゴクウブラック様は、何者なのか…

そればかりが頭の中を駆け巡る

ゴクウブラック｢フフ……｣
急に笑い出す

『どうかされましたか？』

ゴクウブラック｢貴様は私が何者なのかを知りたいのだろう｣
『!?』

あまりにも突然のことでつい顔を見上げてしまった

ゴクウブラック｢私は美しい世界を取り戻すために生まれた神だ。…と言っても人間なぞこのような事を言われてすんなりと理解し受け入れられるほど高レベルな生き物ではないと思うがな｣

全くその通り
でもよくよく考えてみれば今までの現実味のない流れを振り返ると否定はできない
すんなり受け入れてみることにしよう

『……なるほど……神様なら私の考えていることが読めるわけなのですね』

ゴクウブラック｢ﾌﾌﾌ…それは違う……が、そういうことにしておこう｣

……
違う？心は読まれていないの……？
……いや、神様というのを私の小さな脳みそで考え続けたところで簡単に説明できるような存在ではない
もし本当に心を読まれているとして、考えていても無駄だしこれ以上考えることをやめることにしよう

ゴクウブラック｢これから私の理想とする世界を貴様に見てもらおうと思う｣

『ゴクウブラック様が理想する世界……？』

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