衰退 ページ20
ドラゴンボールを完成させて全人類から記憶を奪ったあの日からおよそ10年、今日までマイは記憶を取り戻すことなく戦時中とはまるで別人のような振る舞いでいた
でも俺は寝ている間、時々マイの夢を見ている
俺になにかを訴えるように
マイ｢あんたは生き延びなきゃダメだ、このままだと本当にあたしを置いていくことになる…！｣
ずっとそう言われては俺は目覚める
何を言ってるのか、どういう意味なのか
俺にはさっぱりわからない
俺はマイを失った以上、なにも、…力が湧いてこないんだ
もう既に置いていってしまったではないか
そんなことを思いながら俺は、俺を看病するマイを見つめる
マイ｢またいつもの夢かい…？｣
俺はすっかり精神的にやられている身体になった
うつ病だ。統合失調症だ。
サイヤ人でもこんなのにかかるものなんだな
『もう慣れたから心配はいらないよ』
マイ｢……｣
以前のような気の利く返答もない
こんな我儘が、いとも簡単に頭に浮かんできてしまう俺自身にも腹立たしい
髪をくしゃくしゃとさせ、ふと顔を上げた
マイ｢……ふふっ…｣
……まただ……
マイは優しいような悲しいような、なんとも言い難い笑顔を見せた
いつからか、マイや俺が黙り込むようになると毎度その顔を見せるようになった
笑顔を見る度に罪悪感もあるけれど、それ以上になんて言うんだ、
俺は…そうだよ…この笑顔を守ったんだ
何よりも救いじゃないか
マイがいてくれるだけで俺は幸せものなんだ
頭を冷やしながら
そして俺はこういうんだ
『………助けられなくてすまない、許してくれ………』
そして決まったようにマイも言うんだ
マイ｢あたしこそ、ごめん…｣
そう言って俺らはまたゼロから少しずつ進んでいたんだ
これを、この笑顔を壊したくないんだ、守りきってやる…
┈┈┈✷✷✷┈┈┈
『!?』
マイ｢どうしたんだい、急に飛び跳ねたりしたら体に毒…『シッ…!!』
俺はマイの口元に手を重ね急いで口を塞ぐ
外から…何者かの殺意の気配がした
気が読めない、明らかに人間ではない…
一瞬にして何かが外に現れた
俺は震えた…
なんせ病弱、戦闘するにも20年はブランクがありすぎる
怖かった
でも…でも………
マイ｢………？｣
俺には守らねばならぬ笑顔がある
選択肢はひとつしかないだろ
『何がなんでもここから出るなよ、マイ』
マイ｢………コクリ｣
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モレア(プロフ) - ネルさん» 初夢小説とのことで、嬉しいコメントを頂き、ありがとうございます…！二部作の構成を悩みに悩んで考えてるとこなので気長にお待ちいただければと存じます笑 (2021年11月6日 13時) (
レス) @page49 id: a2c3a5c958 (このIDを非表示/違反報告)
ネル - 初めてドラゴンボール夢小説を見たのですが、この作品はとても面白かったです。2部作の更新待ってます！小説の更新頑張ってください！ (2021年11月3日 7時) (レス) @page50 id: e84c6ceac4 (このIDを非表示/違反報告)
千尋(プロフ) - 更新お疲れ様です！ほんとに面白いです！ありがとうございます！これからも楽しみにしてますので頑張ってください！ (2021年9月3日 15時) (レス) id: ef594d8a40 (このIDを非表示/違反報告)
千尋(プロフ) - モレアさん» ほんとですか！もう時間とか関係ないです！この作品、自分は大好きなので待ちます！頑張ってください！ (2021年9月2日 8時) (レス) id: ef594d8a40 (このIDを非表示/違反報告)
モレア(プロフ) - 千尋さん» コメントありがとうございます！本当に久々に通知が来てすっ飛んできました笑何度もアニメを見返して作っていく予定なので時間はかかれど、気長にお待ちいただければと存じます(焦) (2021年9月1日 16時) (レス) id: a2c3a5c958 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モレア | 作成日時：2019年8月17日 2時
