私は王座で涙を流す【小学校編】

第一章 夏休み ページ1

五回目の夏休み。

rd「おぉ〜すげぇー。」

らだくんがそう言って、見ている方向。

そこには、

re「俺の別荘にようこそ！！」

レウさんの家で所有している別荘が姿を覗かせていた。

cn「俺のってことは…。所有権はレウさんが持ってるの？」

コンちゃんがそう、鋭いのかよく分からない質問をする。

その質問に対して、

re「うん。俺が所有してる別荘。」

そう言って、当たり前かのように頷いているレウさん。

いやいや…。当たり前じゃないから…。

そう考えると、レウさんってかなりすごいよね。

こんな森の中に別荘作るぐらいには…。

re「ま、とりあえず荷物置きに行こっか。」

kyo「正直あそこまで歩くんかって考えたらだるいな…。」

そんなことを言いつつも、レウさんの案内を基に荷物を置きに行った。

別荘に着くまでの原っぱがおかしいくらい長かった…。

これがお金持ち特有の莫大な土地…。

md「てか、何するの？」

rd「確かに夜ご飯まで時間あるしね。てかそもそも夕飯とかどうすんのかなんもわかんねぇし…。」

だからと言って、このままっていう訳にも行かないし…。

re「じゃあ、外探索でもしてみる？」

そう言うレウさん。

rd「えぇ〜！！外歩いてもいいもんなんてないでしょ…。」

そう言っているらだくん。

いや探索してみてからそう言うこと言おう。

『私はいいと思うな〜！』

私が手を叩いてそう言うと、

rd「えぇ〜？じゃあ行く？」

と言ってさっきよりは意欲的になってくれたみたい。

cn「じゃあ時計回りに見ていってみよ！」

そう言ったコンちゃん。

方向まで決めてくれるとか…気が利く…。

そんなことを思いつつ、みんなと別荘を後にして外に出る。

cn「てかAちゃん。その麦わら帽子可愛いね。」

外に出て歩いていると、コンちゃんにそう言われる。

『えへへ〜！！可愛いでしょー？』

そう言って、麦わら帽子の鍔に手を添えながら言う。

cn「…うん、かわいいね。」

rd「かわいーん！」

そう言って、褒めてくれる。

流石にちょっと恥ずかしいかな…？

『この麦わら帽子、お母さんから貰ったんだ〜！このリボンが可愛くて…。』

そう話を逸らすかのように、お母さんに貰ったことを話す。

でも話を逸らした本人だからか、かなり違和感を感じてしまう…。

『ちなみにこれはオシャレ用だからね！』

そう言うと、

kyo「日焼け予防かと思ってたわ。」

と、かなり乙女心に触ることを言ったきょーさん。

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