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隆二side





.





.







息が止まるかと思った



だって、この惨状で生きてる奴なんか居ないと思ったから









隆二「健ちゃん、岩ちゃんっ....!!」






健二郎「隆二か...?」



剛典「.....」









山積みの瓦礫に背中を預けて座っていたのは山下健二郎と岩田剛典



俺と臣の友達だ





良かった....俺たち以外、皆死んだかと思ってた







2人とも、俺より傷が深い




臣の家だけ無事だったし....傷薬ぐらいはあるかな



とりあえず手当てしないと








隆二「2人とも、手当てを....」





健二郎「触んな」








パシィッと弾かれた手



何が起きたかわからず戸惑っていると、鋭い視線で俺を睨む健ちゃん








健二郎「....お前、隠してたんか今まで。

神獣様と若様が...あんなバケモノだったこと」



隆二「.....見てたんだ。

でも、臣は違うよ。さっき初めてあの姿に....」



健二郎「嘘つけ!!!!!!

ただの人間がいきなり狼になるわけないやろ!!!!」





隆二「っ.....、」









本当だ、嘘なんかついてない


臣はずっと人間だった。澪様だって言ってた




なんでああなったのか俺だってわからないよ


それはきっと臣自身もだ






何を言っても健ちゃんは耳を傾けようとしない



さらには、ずっと黙って聞いていた岩ちゃんも








剛典「だいたい...おかしいと思ってたんですよ。

神獣様の息子である若様を、"臣"なんて呼んで


あんたあの人達のなんなんですか


.....最初から、村を壊滅させるのが目的だったんですか」





隆二「なっ....そんなわけ!!!」









岩ちゃんの一言に、怒りがこみ上がる



俺が大切な家族と、お前たちがいるこの村を壊滅させようとするわけないだろ



そもそもこんな風にしたのは神獣様だ



俺でも臣でもない






それに...









隆二「世界でたった1人の親友を、名前で呼んで何が悪い!!!!」









.




.




特別扱いなんかしない



親が何者だろうと関係ない




たとえ神の子だろうと、臣は臣なんだよ....






.








.









「.....ごめんな」






隆二「っ!?」









聞こえた声に振り返ると、




泣き笑いのような顔の臣が立っていた







.

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alice(プロフ) - 更新待ってます (2022年7月4日 21時) (レス) id: a80118f41e (このIDを非表示/違反報告)
たみちゃん(プロフ) - 更新まってます (2021年5月2日 14時) (レス) id: 7abf16a1f4 (このIDを非表示/違反報告)
優香(プロフ) - 更新待ってます!! (2021年2月27日 22時) (レス) id: 7e0d954baa (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 読んでる途中で涙が出てきてとても感動しました!続き更新楽しみにしてます! (2020年12月12日 14時) (レス) id: 1a3d2bf338 (このIDを非表示/違反報告)
スペース(プロフ) - 更新楽しみにしてます( ; ; ) (2020年11月15日 1時) (レス) id: 1acb4fb06c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モペペ | 作成日時:2020年10月5日 12時

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