来世は一緒に空を飛べるといいね 2【ヒロアカ】【鬼滅の刃】 (ページ4)

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五十四話「変わりの力」ページ4

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殼木「無惨よ。お前今鬼殺隊の関係者らしいな。....禰豆子という少女と、"治癒神"を知っているか？」

無惨「.....。」

自分を連れ去った理由を聞けば、殼木の口から飛び出したのは鬼の存在よりも鬼殺隊がひた隠しにしてきた2人のことだった。

その理由は想像に容易い。

禰豆子の個性は「鬼」。昼間は普通の人間であるが、夜は鬼になってしまうというもの。ただ禰豆子の「鬼」という個性は彼女の前世を色濃く残している。日が落ちると竹の口枷を咥え、人格は幼女のようになってしまう。人は絶対に食べない。

そして"治癒神"。彼女の個性「完全回復(フルリカバリー)」は鬼殺隊だけでなく、ヒーローやヴィラン達まで喉から手が出るほど欲しくなるものだ。

「鬼化」で生み出した鬼を、禰豆子に先導させ荼毘などのヴィラン連合らには"治癒神"を回復役としてあてさせる。

無惨「....なるほど、確かにこれではヒーローもただでは済まないだろうな」

殼木「そうじゃ。だからその2人を頂くための人質としてお前を選んだのだ。」

無惨「フッ、そうか。それは名案だな。」

無惨そう言うと、スッと目を閉じる。

だいたいのことに余裕を持って対処出来る荼毘でも、何故かそれだけで恐れを抱いた。

無惨「来い。お前たち。」

荼毘「はぁ?」

殼木「ほほっ、助けを呼んでも無駄じゃぞ。そこは深い森の中であろう。」

無惨「おい、殼木よ。貴様忘れているな?私の個性を奪ったあと、空っぽのこの器に入れた新たな個性を。」

殼木「なに...?」

産屋敷無惨の個性、「鬼化」に変わるその力の名は「王の声」。無惨に術をかけられた者は、彼の命令に決して逆らえない。なお、命令の対象者は無惨の意志によって決めることが出来る。人数制限はない。「洗脳」の上位互換であるそれは、まさしく鬼の始祖だった彼に相応しいものだった。

無惨「甘いぞ貴様ら。我が愚弟の個性でお前達が私を連れ去ることなどわかっていた。確かに一人で脱出するには不可能だが…場所を間違えたな。私の部下達は皆、深い闇の中でこそ力を発揮する。」

ドォン!!!!

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