四十二話「赫灼の瞳」 ページ42
緑谷side
「あれ〜お姉ちゃんいない」
「なんだぁ、じゃあ急がなくてもよかったじゃんか」
「だめだよ!! お母さんとお父さんは仕込みが全部終わったら出かけちゃうんだから、私達でお兄ちゃん達をお手伝いしなきゃ!!」
「はいはいわかった!! うるさいなぁ全く」
轟くんと2人で店内を見ていると、奥から出てきたのはさっきの女の子よりもさらに幼い目もとにホクロがある男の子と、おかっぱの女の子。あの子の弟達なのかな...お兄さんもいるみたいだし、一体何人兄弟なんだ。
それに何やら言い合いながら入ってきたけど、開店前だからと僕達がいることに気づいていない様子だ。
隣にいる轟くんがこれでもかというほど2人をじっと見ていると、男の子の方がこちらに視線を向けた。
「わっ、お客さんいるじゃん!!」
「えっ!? 本当だ!! わーーごめんなさい!!」
緑谷「いやいやいいんだよ...僕らも開店前にお邪魔しちゃってるし。桃色の着物の子に入れてもらったんだけど、大丈夫だったかな?」
「お気になさらず!!....ところでお客様に聞いてしまって申し訳ないんですけど、お姉ちゃん...その桃色の着物の人はどこいったか知ってますか？」
轟「スペシャルセットってのを取りに行ったみたいだぞ」
「スペシャルセット!! もしかして買ってくれるんですか!?」
轟「え...あ、まだ、」
「兄ちゃんが作ったんだ!!すげー上手いんだぜ!!」
「『料理は火加減!!』なんてね!!」
轟「.....」
緑谷「あはは...元気だねぇ」
目がキラキラしてる。お兄さんのこと大好きなんだなぁ。僕は一人っ子だから分からないけど、実のお兄さんに憧れを抱けるって素敵なことだ。飯田くんをみてるとそう思う。
「こらっ、花子、竹雄!! お客さんを困らせちゃダメだろう!!」
「「兄ちゃん!!」」
緑谷「えっ...!!?」
轟「....?」
賑やかな場を沈めたよく通る大きな声。その声の主を辿れば、そこにいたのは赤い髪の男の子。
そう...僕は、彼に会ったことがある。
『
彼も僕を見て、その赫灼の瞳を大きく見開いた。
「あれ、君は...ヒーローの」
緑谷「あっ...!!!」
以前、ヴィランを投げ飛ばした…あの時の男の子だ。
.
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華夏(プロフ) - この作品好きです!これからも更新頑張ってください! (2021年11月3日 16時) (
レス) id: 4bbf064d28 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓﾍﾟﾍﾟ(プロフ) - 晴華さん» すみません、非表示でした汗 ご指摘ありがとうございます (2021年11月2日 12時) (レス) id: 9dfe7a6e7a (このIDを非表示/違反報告)
晴華 - 三十六話はどうしたんですか？ (2021年11月2日 9時) (レス) id: 9ac8204341 (このIDを非表示/違反報告)
あさみ(プロフ) - 面白すぎて大好きです！これからも頑張ってください！ (2021年10月31日 22時) (レス) @page42 id: 2e88d3e072 (このIDを非表示/違反報告)
mmiho(プロフ) - 面白くて大好きな作品です！ (2021年10月31日 21時) (レス) @page42 id: 2243970d57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓﾍﾟﾍﾟ
| 作成日時：2021年5月29日 8時
