一話「大正時代」 ページ1
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"個性"発現よりずっと昔、約300年前の大正時代。とある場所で、とある大きな戦いが起きた。
史料によると、それは"鬼殺隊"と名乗る私兵団と"鬼"の始祖と呼ばれる異形者の1000年に渡る争いの最終決戦
勝者は"鬼殺隊"。"鬼"はこの世から消滅したとある
その大きな戦いが終わった3ヶ月後、満開の桜の下で手を合わせ涙を流す一人の女がいた
そしてその女に向かって足を進める傷だらけの男。彼の羽織には「殺」の文字が刻まれている
「おい、A。少しは休め...ずっと働き詰めだろォ」
背後から聞こえた聞きなれた声に、Aと呼ばれたその女は涙を袖で拭って振り返る。
「....私から言わせれば、あなたの方が休むべきだと思うんだけど?実弥」
「もう治ったわ」
「傷が塞がっただけだよ。内臓までグチャグチャだったの、自分がどれだけ危険な状態だったか知らないでしょ?」
「あぁ知らねぇな。竈門が鬼になって暴れた時、ガキ共や冨岡は戦ってたってのに俺は寝てたからよォ。いっその事死ねばよかったか。」
「.....っ、」
______パァン!!
「......ってぇな、」
「あなたが....それを言わないで...!!!」
Aは実弥の頬を叩くと、悲痛な表情を見せた。それを見て実弥も彼女のその表情と言葉の意味を理解し、自分の発言があまりにも軽率だったと反省する
「っ...、わりィ。お前からしたら、俺が言えたことじゃないよな」
「ううん、私もごめん。実弥は間違ってなかったのに」
「俺を、恨んでるか?」
「....どうだろう。実弥は私の命の恩人で、"あの人"の仇でもある。だからわかんないけど、生き残ってくれたのは...よかったと、思ってる」
「そうか...」
実弥が俯いたのを見たAは、再び桜の木と向き合い手を合わせる
桜の木は鬼殺隊の拠点の一つである蝶屋敷にもあるが、Aが手を合わせるその桜は、彼女が"最愛の人"と度々逢瀬を重ねた場所
そして、その人に語りかけた
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"鬼は全部いなくなったよ"
"私ももうすぐそっちに行くね"
"ねぇ、空の上はどんなところ?"
"あなたの夢はかなった?"
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".....来世は、一緒に空を飛べるといいね"
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華夏(プロフ) - この作品好きです!これからも更新頑張ってください! (2021年11月3日 16時) (
レス) id: 4bbf064d28 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓﾍﾟﾍﾟ(プロフ) - 晴華さん» すみません、非表示でした汗 ご指摘ありがとうございます (2021年11月2日 12時) (レス) id: 9dfe7a6e7a (このIDを非表示/違反報告)
晴華 - 三十六話はどうしたんですか？ (2021年11月2日 9時) (レス) id: 9ac8204341 (このIDを非表示/違反報告)
あさみ(プロフ) - 面白すぎて大好きです！これからも頑張ってください！ (2021年10月31日 22時) (レス) @page42 id: 2e88d3e072 (このIDを非表示/違反報告)
mmiho(プロフ) - 面白くて大好きな作品です！ (2021年10月31日 21時) (レス) @page42 id: 2243970d57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓﾍﾟﾍﾟ
| 作成日時：2021年5月29日 8時
