行くな、行きたくない。2【登坂広臣】

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隆二「臣、しゃがんで。


Aの言うこと....聞いたげて....」






臣は、目に涙を溜めて



膝を小さく震えさせながら、Aの横にしゃがんだ







そして、もう何も見えていないAの細い手をギュッと握った






A「臣.....?





臣.....だ


あった....かいね......」








臣は、ボロボロと涙を流した




Aの手にその涙がうちつけるほどに





俺も、堪えていたものが




全て、溢れ出した








A「あ......れ?


２人....とも、泣いてるの....?


泣き虫....だね.....



最後....くらい、笑って....見とってよ....?」









ふにゃぁっとAは、笑った









広臣「Aっ.....!!!!!


ダメだ.....行くなよ.....


俺を....置いてくなよ.......っ



ずっと、一緒に....いたいんだよっ!!!!」









臣がそう言うと



Aの目からさらに涙が流れて




彼女は小さく、口を動かした








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やがて、Aの手は臣の手の中からすり抜け




呼吸音も.....止まった







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(行きたく......ない.......)

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