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時間が経って待ってられず伊藤くんの言葉を無視して追いかけて行ったら貴志と伊藤くんが悔しそうな顔をしていた
「逃げられた…の？」
「捜しに行くか？東京」
「そいつは現実的じゃねえな」
「冗談じゃねえぞあんなクソに勝ち逃げされんのかよ！」
伊藤くんの性格的にこのままじゃいられないんだろうなと2人を見つめる
私が何か出来るわけもなく黙っていると
「吠えたって奴には聞こえねえ…普通なら見つかんねえよ俺が相手じゃなかったらな」
貴志の顔が悪魔に見える
私に向けた訳じゃないが身震いする
俺たちを敵に回して逃げ切れると思うなよと言っているようで
…
……
………
「お前に聞きたいことがあるんだけど」
貴志に家まで送ってもらって家に入ろうとした時声をかけられた
「私ホントになにもされてない…よ？ただ怖くて」
「違くて」
「え？」
それ以外になにがあるんだと、考えているうちに手を引っぱられた
「屋上のやつなんだけど、伊藤の事好きなのか？」
「ば！！！！バカじゃん！！！！そんな事ないって！あれは事故！！！あんたがいきなりドア開けるから！」
「ばか？！馬鹿とはなんだよ！！バカって言う方がバカなんですぅー！」
「もううるさい！！！じゃーね！」
手を振り払って家の中に無理矢理入った
突然なんだよ
手を掴まれたところが熱くてドキドキしてて
でも誤解は解けたようで良かったと思った
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作者名：ももずく | 作成日時：2019年3月31日 12時
