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『の〜…がみさん…？』
「……」
『グズグズしてないでやることあるでしょう？』
「……」
『泣きそうなところも可愛いけどさあ』
「……」
『それが牧相手なのが俺としては本当に虚しいわけで』
「………」
『俺のためにそうなってるなら全力で慰めちゃうけど？でもねえ』
「…………」
『他の男のために動くのを止めようとしないのは俺も進歩よ？』
「おまえは…！！ムードってのを知らないのかっ！！！」
『あ。やっと喋った』
今までも何回かこうやって野上が痺れを切らすまで喋り続けていた気がする。
肩を揺らしながら怒りたいのか泣きたいのか、興奮してる野上の頭をぽんぽんと撫でる。
野上は意外と情緒が揺らぎやすいから、こうやって無言で抱き着いてきてはぐずりだす。
そこが可愛らしいところでもあるんだけど、今回は牧相手なのがちょっと。
牧が退学になってしまう、ということに優しい野上は悔しいみたいで。
まあ止めなかった俺にも多少非はあるのだけど、牧がしたいなら止める必要もないし。
それを野上も理解したから俺を責めなかったんだろうけど、やっぱり現実問題として牧の退学を目の当たりにすると焦っちゃうみたい。
「……Aは、なんでそんなに余裕そうなんだ」
『俺は野上英敏にしか興味ないからね』
「牧が退学になって俺が悲しむとか考えないのか」
『ええ、嫉妬して終わるかな』
「はあ…お前、どこまでも……」
『"俺のこと好きなんだな"』
「自覚があるのが腹立つ」
『俺の名前呼んでぎゅってしてくる英敏可愛いもん』
「おいやめろ擦り付けるな」
ある意味対面座位のような姿勢だったから冗談で擦り付ければ、照れたように俺の肩を叩く。
離れようとしないところが期待に繋がることを野上は気付かないのかな。
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yechung(プロフ) - とても素敵な作品でした。ありがとうこざいましたm(_ _)m (2023年2月6日 16時) (
レス) @page29 id: 2db2bfccf5 (このIDを非表示/違反報告)
ぼあ(プロフ) - 最終話楽しみに待ってます！ (2022年12月24日 12時) (レス) @page24 id: 6c4e658584 (このIDを非表示/違反報告)
古川(プロフ) - 定期的に読み返して楽しんでいます。最近はお忙しいのでしょうか？気長に更新待っています。 (2022年7月13日 22時) (レス) id: 4b5ae5c210 (このIDを非表示/違反報告)
yechung(プロフ) - 移行してたのに今日気づきました( ﾟдﾟ)更新ありがとうございます。毎回とても面白いです。 (2022年5月11日 6時) (レス) @page15 id: a7fc5954a6 (このIDを非表示/違反報告)
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