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だだっ広い景色のなか、一便、一便と滑空する飛行機を何も考えずに見上げる。
島に来てからこういう時間が増えた、何もしなくても咎められない時間。
野宿を乗り越え、無事に空港に着いた野上たちはそのまま中へと入っていった。
俺はそこまで付き合う気力がなくて、こうして外で待機しているわけだ。
無理してでも牧の青春に付き合うべきだったろうけど、多少の無礼は許されたい。
少しすれば建物からガヤガヤとした集団が出てくるのを感じ、そちらに目を向ければ何人かがこちらに手を振ってきている。
桃井「ねえ、これからどうするんだっけ…？」
野上「とりあえず…」
神木「ヒッチハイクかあ〜！」
目の前の目標に必死すぎて、帰りのことを考えていないところがそれらしいというか。
それでも明るい雰囲気のまま歩いていると、先輩が意気揚々と車に向かって身振り手振り。
ヒッチハイクした相手の顔を見た先輩の顔は、漫画のように顔が青ざめていった。
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鬼河原「おいお前ら！レボリューションオブアルカトラズ号見つけただろ」
野上「レボリューションオブアルカトラズ号……あ」
鬼河原「30年前、あの船で脱出ルートを開拓したのは俺だ」
地図も、船も、先輩につけていたGPSのことも。
豪快に笑いながら秘密を打ち明ける教師に、みんな驚いてるようす。
なんだか気まずい状況に、空を見上げるしかない。
俺たちが島を出たことへのお咎めはナシ。
みんなが安堵してる様子から牧が退学覚悟だったのかと驚いている、それはそう。
鬼河原「ただ牧！お前の退学は…追試の点数次第だからな！！」
牧「よかったぁあ〜…もう。本当によかった」
桃井「取れるの？点」
平々凡々、この学校じゃ下位の牧に痛いところを突く桃井。相変わらず毒がある。
全体を見渡してから野上のほうへ近付いていくのを目で追う。
牧「野上、助けてよぉ…ね？」
野上「は？なんでだ」
牧「ええ…そこ突き放すの！？じゃ、じゃあ宣杜！宣杜頼むよ〜…」
『おおかた野上がやるなら俺も付き合うと思っていたんだろ』
牧「ギク…」
野上「Aは貸さんし、俺も手伝わん」
『だそうです。どんまい』
牧「いやほら宣杜さあ！藤木先輩の勉強見てあげてたじゃん！？」
野上「は？なんだそれ」
『忘れた。知りません、覚えてません』
こいつ俺を売りやがった。アホ。
先輩の面倒見たのも少し前のことだ、過ぎたことだから忘れていた。
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yechung(プロフ) - とても素敵な作品でした。ありがとうこざいましたm(_ _)m (2023年2月6日 16時) (
レス) @page29 id: 2db2bfccf5 (このIDを非表示/違反報告)
ぼあ(プロフ) - 最終話楽しみに待ってます！ (2022年12月24日 12時) (レス) @page24 id: 6c4e658584 (このIDを非表示/違反報告)
古川(プロフ) - 定期的に読み返して楽しんでいます。最近はお忙しいのでしょうか？気長に更新待っています。 (2022年7月13日 22時) (レス) id: 4b5ae5c210 (このIDを非表示/違反報告)
yechung(プロフ) - 移行してたのに今日気づきました( ﾟдﾟ)更新ありがとうございます。毎回とても面白いです。 (2022年5月11日 6時) (レス) @page15 id: a7fc5954a6 (このIDを非表示/違反報告)
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