【メンズ校】Amour à l’infini【男主】 (ページ25)

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「本土まで約5.5km。イカダの平均時速はおよそ2.2km…2時間半漕げば到着する」
「必要本数にはまだ達していないが、何時何時女子からのお誘いが来るかわからん。来るべきXデーに備えて、今週から造船作業を開始する」

　

海岸でそう宣言する野上に各々反応を見せている。
いつもは疲れる集団行動も、野上がいると関係ないみたい。

女なんてどうでもいいけど、野上がやりたいことなら協力するしかない。女より俺のほうが野上のこと楽しませられるし幸せにできるのになあ。

そんなところにうるさい先輩が乱入してきた。
俺もいたことに余計騒ぎ立て、叫びながら俺の肩を揺さぶってきたのが鬱陶しい。何を言ってたのか全然聞いてなかったけど。

花井衛の咄嗟の嘘で簡単に騙されたその人は野上の止めの一言で帰っていった。

　

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『野上っていつからこういうの集めてんの？』
「勝手に触るな。やらんぞ」
『いらねー…』

野上の部屋で寛いでいた時のこと。
収納ベッドの収納スペースにぎっちり詰められたAVが視界に入り苦虫を噛み潰した気分。

興味のない女体に一切の興奮を覚えないが、野上はこれが好きらしい。
まあ俺がおかしいだけで野上のほうが一般的感性なのだが。

野上は授業の時間で女体を必死に描いているからよっぽど飢えているんだろう。
胸は大きいほうが好きなんだろうなと野上に対して勝手に偏見は持ってる。あの絵が悪い。

人体構造を理解してそうなのに絵がアレなので俺は野上のことを童貞だと踏んでたわけだけど。

　

『野上さあ』
「なんだ」
『女と手繋いだことないならキスもまだでしょ』

椅子に座って水を飲んでいた野上が思い切り吹き出した。
向かうようにベッドにいた俺に方向が向いてるわけで。

俺の顔に思いっきりぶち撒かれた野上の水をバレないように舐めとる。
そういうプレイと考えれば悪くない。

にしてもそんなに動揺するなんて本当に童貞なんだな。可愛い人。

「お、お前に関係ないだろう！？」
『まあ関係はないけど』
「そういう宣杜はさぞ楽しんできたんだろうな！！」
『野上に関係ないでしょう？』

押問答。
真っ赤になって動揺する野上は本当に可愛い。