【メンズ校】Amour à l’infini【男主】 (ページ21)

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大雑把な地図を頼りに草木を踏み歩く。
こんなところにドローン落とすって馬鹿な気がする。どんだけ下手なんだよ。

そもそもこんな普通じゃない場所に生徒を行かせる教師もアホ。
様々なストレスでイライラしてきた。野上に会いたい。

「このへん」と汚い字で書かれた場所にようやく近付いた。
合ってるかは知らないけど俺の感覚がこの辺だと言っている。

視線の先、自然物に白い物体が紛れてるのが見えた。
そして冒頭。

　

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破損したドローンを手に持ち、袋に入れる。
念のため取れたパーツが吹き飛んでないか確認し、その場を離れた。

帰り道、久々にストレス負荷が重くなった俺は無意識に野上の受刑先に足を運んでいた。
近くに来るとうるさい先輩の偉そうな語りが聞こえてくる。

脱走犯受刑中の看板を横切り、上のほうにいる野上を視界に捉えた。
まったく人の話を聞いてなさそうな姿が野上らしい。

瞬間、野上と目が合った…気がする。
確信を得る前にうるさい先輩が振り返り俺の名を叫んだのだ。

藤木「おい！宣杜！お前またこんなところに来て！物好きやなあ！」
『……』
藤木「前にも言うたやろ？ここはお前みたいなお利口さんは来たらあか…痛ァ！」

ついうっかり、軽く顔を叩いてしまった。
暴力はいけない、本当に。フラストレーションが溜まったのは外的要因なので許されたい。

上のほうでクスクスと笑い声や驚いた声が聞こえる。
色々と申し訳ない。

『すみません…蚊がいたもので』
藤木「びっっくりしたわ！！今回は許したるけど、言うてくれたら自分で蚊くらい処理するわ！」
『はあ…すみません』

この人単純すぎて詐欺に合わないか心配だなあ。